『あおい銀行』に勤務する剣崎元春(大倉忠義)は大きな悩みを抱えていた。それは、妻の澪(広瀬アリス)との関係。二人の子供もいて順風満帆にみえるが、悩みは澪の自分への態度。一方、澪もパート仕事をしながら、家事、育児に非協力的な元春にいら立っている。ある日、急な仕事で保育園に子供を迎えに行けなかった元春は、怒った澪に物を投げつけられ、家から追い出されてしまう。元春は、銀行の同僚、津山千晴(松下洸平)を呼び出し、澪と離婚したいと愚痴る。 そんな矢先、元春は大学時代の後輩、江川沙也佳(瀧本美織)と再会。元春は沙也佳から“学生時代に好きだった”と明かされる。当時、元春も憧れを抱いていたが、まさか自分を好きだとは思っていなかった。しかし、思い当たることがある。大学時代に元春は沙也佳からコンサートに誘われたことがあったのだ。その当日、バスに乗って出かけた元春は、車内で女性が財布を落としたのを見て拾い、途中下車して交番に届ける。財布を落とした女性こそ、高校生の澪だった。結局、沙也佳との待ち合わせに遅刻してデートは出来ず、この出来事が澪と結婚するきっかけとなっていた。あの時、バスを降りなければ・・・。 その後も、相変わらず澪の冷たい態度に辟易しながら、外回りの仕事を終えて公園で一息つく元春。すると、目の前に奇妙な男・小池良治(生瀬勝久)が現れる。“過去に戻ることが出来る”という言葉に反応した元春に、小池は500円硬貨を渡した。その硬貨が元春の人生を大きく変えることになり―。
“人生は変えられる”。剣崎元春(大倉忠義)は謎の男、小池良治(生瀬勝久)からもらった平成22年(西暦2010年)の500円硬貨で、二度目のタイムワープを試みる。 目覚めたのは、2010年の江川沙也佳(瀧本美織)からコンサートデートに誘われた日だ。記憶と同じく、元春は沙也佳とデートを約束。 大学から一度自分の家に戻り、デートに向けて準備を整えた元春はコンサート会場へ向かうためバス停へ。そこには高校生の建石澪(広瀬アリス)がいた。バスに乗ると、澪は元春の記憶通り財布を落として降りてしまう。ためらう元春だが、財布を拾って交番に届けた。 コンサートホールに急ぐ元春が交番を出ると澪とすれ違う。元春は澪と話すことはなく、そのまま沙也佳とのデートに向かった。コンサートの帰りに沙也佳から告白された時、元春の周囲が光に包まれる。 元春が目を覚ましたのは見知らぬ部屋。しかし、隣で寝ているのは沙也佳だ。元春が時計を見ると、表示は西暦2020年。妻は澪から沙也佳に入れ替わり、住んでいる家は超豪華。優しい沙也佳に送り出され、高級車に乗って出勤する。元春は望んでいた結婚生活を手に入れた。 銀行に出勤して同僚・津山千晴(松下洸平)と話した元春は、以前の人生では津山は結婚して双子の子供持ちだったが、今の人生では独身になっていることを聞き、周囲の人々が微妙に変化していることを知る。そして元春も澪との間にいた子供たちもいなくなってしまい、涙を流して後悔する元春。しかし、今回の人生こそ幸せに生きると決意。そんな元春の前に、なんと同僚として澪が現れる。独身であおい銀行に勤務する澪は、異動してきて元春と同じ支店で働くことに・・・。
剣崎元春(大倉忠義)は、バイクとぶつかりそうになった建石澪(広瀬アリス)を思わず抱き止めた。驚いた澪は元春を見つめる。元春は澪の表情を見て、「自分が過去を変えたことを知っているのではないか?」と疑う。しかし、それは元春の思い過ごしのようだった。だが、澪は元春に“澪”と呼ばれた気がしてどこか懐かしい気持ちを感じていた。澪は、顔の分からない男性に“澪”と呼ばれる夢を何度も見ていたのだ。 支店で行われた振り込め詐欺対策の勉強会の後、津山千晴(松下洸平)が澪を食事に誘う。澪は、今日は都合が悪いと断るが、今度必ず行くので食べたいものを考えておくと答えた。社交辞令を疑う津山に、澪の性格を知っている元春は彼女のことだから本当に考えるのではないかと伝える。 帰り道、元春が車を運転していると自転車で転ぶ澪を見つける。元春は放っては置けずに澪のもとへ。怪我の手当をしていると、澪は客が振り込め詐欺に遭っていそうな時の合図を決めようと言い出す。“まばたきをする”、“鼻をつまむ”などのサインを提示する澪に、元春は真剣には答えず、車に乗せて送った。元春に、再び疑問が浮かぶ。なぜ自分が転倒した澪に出くわすのか?やはり偶然ではないのか?そんな時、元春は小池良治(生瀬勝久)を偶然見つける。なぜ澪が自分の前に現れたのかと尋ねる元春に、小池は“いくら人生を変えても、繋がりのある人間達は変わらない。必ず引き合い、目の前に現れる”と・・・。
澪(広瀬アリス)を家へ送る元春(大倉忠義)。すると母の久恵(片平なぎさ)が現れて、元春に懐かしそうに抱きついてきた。さらに久恵は元春を婿と呼び、「澪が毎日怒るから家に帰って来なくなったのよ」と言うではないか。澪は「母が認知症を患っていて変なことを言ってすみません」と元春に謝る。だが、元春は気が気ではない。元春は、澪と結婚していた以前の世界で、すでに久恵の認知症が発症していたのではないか?と思い、ショックを受ける。忙しさにかまけて自分は気にもしていなかったが、澪の態度に思い当たることがあった。 澪の家を出た元春は、久恵が「自分が過去を変えたことを知っているのではないか?」という疑念を拭いきれない。それを知っているのは自分ともう一人、小池良治(生瀬勝久)だけのはず。元春は小池を探しに出会った公園へ行くが、姿は見当たらない。 翌日、元春はなぎさ(川栄李奈)から母が作ったいなり寿司を受け取る。かつて元春の母が作ったいなり寿司を澪が好きだったことを思い出した元春は、銀行で一人残業している彼女に届けに行く。すると、元春より先に来ていた津山千晴(松下洸平)が澪に告白をしていた。なぜか元春の気持ちは揺らいでしまう。 そんな矢先、泊りがけの研修に一緒に行くことになった澪と津山。津山はこれを機に彼女を口説き落とそうと木田(森田甘路)と盛り上がるが、元春は―。
剣崎元春(大倉忠義)は夕食の約束のため銀行に迎えにきた妻・沙也佳(瀧本美織)に、建石澪(広瀬アリス)の頭に手のひらを乗せている姿を見られてしまう。頭にほこりがついていたとごまかす元春だが、沙也佳は紹介された澪の建石という名字を聞き逃さなかった。以前、沙也佳が元春の車の中で見つけた名札だ。二人の関係を怪しむ沙也佳は、もう澪を車に乗せないようにと元春に告げる。 一方、澪は元春の手のひらの感触に動揺していた。同僚との飲み会を断った澪は、木田尚希(森田甘路)となぎさ(川栄李奈)の店に行く。木田となぎさに、津山千晴(松下洸平)との交際を勧められるが迷いを見せる澪。なぎさは恋に正解はないからしたいようにすれば良いと澪にアドバイスする。 翌日、澪が目覚めると母・久恵(片平なぎさ)が朝食を作ってくれていた。しかし、遅刻しそうな澪は銀行へと急ぐ。 澪と津山が銀行を留守にしている中、久恵が朝食を弁当として持ってやって来た。元春を見つけた久恵は「うちの婿が世話になっている」と行員たちに告げる。融資課長の西徹也(マギー)も支店長の宮本和弘(おかやまはじめ)も西急グループの令嬢である沙也佳の母が来たと思い大騒ぎに。元春は慌てて銀行から久恵を連れ出す。すると久恵は、思わぬ事を話し始めた。そんな二人のもとへ、澪が久恵を迎えに来る。 久恵を家まで送り届けた元春と澪は、意識しながらもぎこちなく会話をする。その後、津山の誠実さを目にした澪は、津山と付き合うと返事をする。二人が付き合い始めたと聞いて元春は動揺するが、大喜びの木田となぎさは皆でキャンプに行こうと盛り上がり・・・。
自分のせいで建石澪(広瀬アリス)との結婚生活がうまくいかなくなったとようやく気づいた剣崎元春(大倉忠義)は、親友の津山千晴(松下洸平)と澪の距離が縮まっていくのを見ていられず、小池良治(生瀬勝久)に「もう一度、過去を変えたい」と懇願するが、「覆水盆に返らず、あとの祭りだ。その心の痛みはお前がこの人生で引き受けろ」と言われてしまう。自身の愚かさに気づいた元春は、現在の妻、沙也佳(瀧本美織)との円満な結婚生活を目指し、朝から掃除をして朝食を用意する。新婚時代みたいだと喜ぶ沙也佳は、今夜は話があるから早く帰って来て欲しいと頼む。 一方、澪は津山とコーヒーショップでモーニングデート。二人を目撃した篠原恭介(末澤誠也)は銀行に出社するやいなやデートをしていたのでは?と話題にする。澪が否定していると元春は助け舟を出し話題を変える。その頃、ジョギングしていた沙也佳は、スケートボードに乗った男とぶつかりそうになる。その男は、剣崎家にも配達しているフラワーショップ店員の上原邦光(小関裕太)だった。 昼休みに、元春は澪に津山はいい奴だし二人の交際を応援すると告げる。それは、今の人生を充実したものにしようとする元春なりの決意だった。また、翌日は澪の父の命日だと知った元春は、法事に行けなかったかつての自分を反省し、津山に法事の準備を手伝うようアドバイス。そのため、元春は津山の残業を肩代わりすることになり、沙也佳に遅くなるとメールする。 翌日、元春は家路を急いでいたが、道でしゃがみこんでいる澪を発見。元春が声をかけると泣き出す澪。澪の母、久恵(片平なぎさ)の行方がわからないという。沙也佳のことが気になりつつ、久恵を一緒に捜すことに・・・。
剣崎元春 (大倉忠義)は、建石澪(広瀬アリス)への未練を断ち切って沙也佳(瀧本美織)を大切にしようと心に決めた。だが、澪の母・久恵(片平なぎさ)を2人で探していたことを沙也佳に隠した嘘がバレてしまい、沙也佳に澪との関係を疑われ口論になってしまう。家を飛び出した沙也佳は、路上で遭遇した上原邦光(小関裕太)と飲みに行き、気を紛らわそうとする。酩酊し家に帰ると、酔った勢いでパソコンを開き、ネット掲示板に澪への誹謗中傷を実名で書き込み始める。探しに行った元春が戻ると沙也佳はすでに寝ていた。 次の日、掲示板の澪への誹謗中傷が銀行への信頼を損なう、と問題になってしまう。その頃、沙也佳は昨夜の投稿を思い出し後悔するが、なす術もなく途方に暮れる。 一方、元春は沙也佳が書き込んだのではないかと疑うが、昨夜の口論の事もあり聞くことが出来ない。そして、沙也佳の投稿はさらに波紋を広げる。何者かが支店の行員たちの写真を投稿し、行員たちへの嘲笑まで広がりはじめたのだ。自分の誹謗中傷については気にする様子はなかった澪も、これには怒る。澪は津山千晴(松下洸平)と最初の投稿者を突き止めるため調査会社へ依頼に行く。津山の残業を代わることになった元春は、理由を話して沙也佳に帰りが遅くなると電話した。自分が犯人だとバレてしまう!と沙也佳がうろたえていると、ちょうど上原が花を届けに来た。沙也佳は上原に泣きつき、何とか投稿を削除する。 その夜、元春が家に帰ると、沙也佳は何事もなかったように出迎えた。昨夜の口論を謝罪した元春だが、パソコンを開けた時に、問題の掲示板にアクセスした形跡を見つけ疑念を抱く。そんな折、元春の母が白内障の手術の為に入院する。
剣崎元春 (大倉忠義)が目覚めても、前夜家を出た妻の 沙也佳(瀧本美織)は帰ってきてはいなかった。 沙也佳は自分よりも建石澪(広瀬アリス)や実母を優先する元春にいら立ち、元春もそんな沙也佳にうんざりしていた。口論の末、沙也佳が家を出たのは元春が放った“自分は女神様の召使い”という言葉が引き金だった。沙也佳は上原邦光(小関裕太)と行動をともにしたが、翌朝はひとりホテルの部屋で迎えていた。 その日、元春の支店では澪と津山千晴(松下洸平)の交際が知れ渡ってしまう。一方、元春が外回りから戻ると、沙也佳から洋服などが詰まったスーツケースが届いていた。仕事を終えた元春は木田尚希(森田甘路)の店へ行き、沙也佳との一連の喧嘩について話す。しかし元春の妹のなぎさ(川栄李奈)はこれまでも元春に自分や自分の両親を優先させてきた沙也佳が気にくわないし、そもそも合わないから元春に離婚した方が良いとまで言い出した。津山とそこに同席していた澪は、その話に表情が変わる。その夜、家を追い出された元春は津山の部屋に泊まるが、電話で話しても沙也佳の機嫌は直らなかった。 翌朝、元春は澪に声をかけられる。自分のせいで沙也佳を誤解させているなら説明しに行くという澪だが、元春は澪には関係ないことだからと告げる。 週末、銀行のマラソン大会が開催されるが、元春は前夜に起きた出来事でひどく落ち込んだまま。そこにある事件が起きて――
銀行のマラソン大会の途中、澪(広瀬アリス)は、元春(大倉忠義)が倒れたと勘違いして抑えていた本当の気持ちに気づいてしまい「好きです」と告白し、キスをしてしまう。しかし元春は澪の思いを受け入れることをしなかった。元春は小池(生瀬勝久)に、妻の沙也佳(瀧本美織)と離婚したことを話す。かつて澪との結婚生活がうまくいかなかったのは自分自身のせいだと気づいたが、また同じことを繰り返し何も変わっていないと後悔。すると小池は、澪とやり直せるから良かったのではないかと言うが、元春は、親友の津山(松下洸平)と澪は交際しているから絶対に出来ないと告げる。今度は親友を失うと。だが、事態は思わぬ方向に動き出す。澪が津山に別れを切り出した。木田(森田甘路)の店で澪には他に好きな人がいるようだと泣く津山。木田は二股!?と驚くが、居合わせた元春は、澪はそんな女性ではないとかばうのが精一杯だ。一方、なぎさ(川栄李奈)は、澪から津山と別れた事を知らされる。好きになってはいけない人を好きになったと打ち明ける澪に、なぎさは元春ではないかと尋ねる。驚く澪に、なぎさは責めたり応援もしないが話ならいつでも聞くと告げた。翌日、元春は澪に津山とのことを考え直して欲しいと頼みこむが、澪はキスには何の意味も責任もないし、元春との関係に進展も期待していないと告げる。そんな2人の会話を聞いていたのは、津山で――。
「俺たちは夫婦だったんだ―」元春(大倉忠義)は澪(広瀬アリス)に過去を変えたことを打ち明ける。以前の人生でタイムスリップする機会を手に入れ、過去に戻り、澪と出会わない選択をした人生を生きることになったと明かす元春。しかし、澪はバカげていると言って去ってしまう。翌日、元春も仕事に身が入らず、津山(松下洸平)との関係修復もままならない。仕事を休み家にいた澪は、元春の告白と今までの行動を思い返す。すると、告白と母の久恵(片平なぎさ)の妄想だと思っていた話の共通点に気づく。終業後の元春を、澪は喫茶店に呼び出す。澪は元春と久恵の話や、当事者しか知らない高校時代のバスでの出来事を元春が知っていたことで、過去を変えた話に納得するしかないと告げた。続けて澪は、なぜ結婚生活がうまくいかなくなったのかと元春に問う。仕事にかまけ家事や育児をないがしろにし、澪に辛い思いをさせてしまったと謝り、自分は澪にふさわしくないと告げて元春は店を出た。諦めきれない澪はなぎさ(川栄李奈)から元春の居所を聞いて車で連れ出す。2人は元春の前の人生で行った初デートの海辺へ。澪は結婚生活の破綻は一方のせいではないと話し、悪いと思っているなら今の自分のそばにいて欲しいと元春に告げた。そんな時、元春の携帯電話に西課長(マギー)から緊急連絡が入る。その連絡をきっかけに、思いもよらない展開が元春を待ち受けていた―。
元春(大倉忠義)は澪(広瀬アリス)との結婚生活を変えるため過去を変え、学生時代に憧れていた沙也佳(瀧本美織)と夫婦になる人生を選択。元春は理想の人生を手にしたかに見えたが、職場の異動を機に再会した独身の澪の、妻だった時とは違うはつらつとした姿に動揺する。澪を恐妻に変えたのは自分のせいだと気づき、気持ちが揺れ始める。元春は沙也佳がいるにも関わらず、何かと気になる澪を助けてしまう。そんな行動により、やがて沙也佳との結婚も破綻を迎える。一方、澪は再び元春に恋心を抱き、そのせいで親友の津山(松下洸平)との友情は壊れ、職場の人間関係も破綻。沙也佳の父・秀彦に汚職の片棒を担がされたことを告発した結果、江川家も不幸に。自分がいることで「出会う全ての人を不幸にしてしまった」と後悔した元春は、小池(生瀬勝久)から渡された五百円硬貨を持ち、再び過去へタイムスリップする―。 元春が目覚めたのは、10年前の澪と出会った日であり、以前、タイムスリップした時は沙也佳と初デートをした日。元春は「家から一歩も出ない。絶対に会っちゃいけない」と2人を避け、再び現在へ戻る。すると元春は見知らぬ部屋で目覚めた。もくろみ通り独身で、大阪で生活していた。携帯の連絡先には澪や沙也佳、津山も入っていない。このままひとりで毎日を過ごしていこうと思う元春だが、ある日東京へ出張することになり、予想もしない事態が巻き起こる―。