突然変異によって生まれた新人類ルーシー。とある研究施設に研究対象として拘束されていたが、偶然拘束が解かれてしまう。「2m以内には近づくな!」と厳命されるただならない状況で、警備員たちは全裸の上に硬質マスクを着けたルーシーを追うが、ルーシーは彼らを次々に殺戮。不可解にも、彼女の前に立ちはだかる警備員たちは見えない巨大な力で千切り殺されてしまうのだ。そして研究室長である蔵間の追跡の手を逃れ、ルーシーは施設を脱出、海へと身を投げてしまう…。 一方、大学入学のため、幼馴染のユカが住む町・鎌倉へ来た大学生コウタは、極楽寺でユカと再会する。思い出の場所を散策する二人は、由比ガ浜で、「にゅう?」としか話さない不思議な少女と出会う。「にゅう」と名づけ、部屋へと連れて行くが…。
妹の形見の貝殻を割ってしまい、コウタに家を出て行けと言われたにゅうは、夜の砂浜で貝殻を探す。ルーシー確保のため派遣された特殊部隊の坂東は、記憶を失いにゅうとなったルーシーを海岸で発見。当局から射殺許可が出ていたため、おおっぴらに人間を撃ち殺せることに狂喜する。にゅうを探しに来たコウタを殴って気絶させ、にゅうとの対決にのぞむが、手ごたえのないにゅうにがっかり。しかし、ルーシーの記憶が目覚め、新人類だけが持つ2メートルの見えない手=ベクターで坂東を半殺しにする。なすすべのない坂東をもてあそぶルーシー。「…飽きた」と止めを刺そうとした瞬間、ルーシーはまたにゅうとなってしまう…。突然入れ替わるルーシーとにゅう、事件に巻き込まれたコウタ、そしてそれを目撃していた家出少女マユ…。
ナナは「ルーシーを連れ戻す」という蔵間との約束を守るため、家を飛び出だしたルーシーと接触する。だが、ルーシーは説得するナナを無視してその場を立ち去ろうとする。ナナはルーシーを引き止めるが、唐突にルーシーのベクターがナナの額に突き刺さる。「…動くな、脳の血管をわずか1ミリ動かすだけでお前を殺せる」ナナが恐る恐る自分の身体に目をやると、幾本ものベクターが身体に突き刺さっている。そしてルーシーのベクターがナナを殴り飛ばす。だが、ナナは「こんなの全然痛くないもん!」と一気に複数のベクターを噴出し、反撃する。ナナは、ルーシーより長いベクターで彼女の首を掴み、振り回し、叩き付ける。ルーシーもベクターを伸ばすが、ナナには届かない。そしてナナは「大丈夫、殺さないよ。でも……懲らしめてあげる。パパに代わって」と、毅然とルーシーを見つめる…。
隠れて飼っていた子犬を施設の子供たちに惨殺され、悲しみに暮れるルーシー。そこで偶然、幼い頃のコウタと出会う。コウタはルーシーの角を見て「かっこいい」と興味を覚えるが、常に角が原因で周りから忌み嫌われてきたルーシーはコウタの意外な言葉に戸惑う。「僕と友達になってよ」というコウタに、ルーシーは「私に構うな、私はお前たちが大嫌いだ」とその場を立ち去るが、コウタの「明日の今頃ここで待ってるから!」という言葉が気になり、翌日雨の中コウタを待ち続ける。「来る訳が無い、私には居場所がないだけだ」とあきらめかけていた頃、いきなりコウタが現れ「角が嫌いなら隠しちゃえばいいよ」とルーシーに帽子をかぶせる。驚きと同時に戸惑いを隠せないルーシーは、だんだんとコウタに心を寄せていく…。