京に腰をすえた政宗(渡辺謙)にとって、千利休(池部良)との茶のひと時は、至福の時であった。利休もまた、ことのほか政宗を可愛がった。しかし、政宗のことを快く思っていない石田三成(奥田瑛二)が秀吉(勝新太郎)に「利休が頻繁に政宗と会い、密談している」と告げる。嫉妬した秀吉は、利休を京から堺に追放し、さらに切腹の命まで下した。政宗は怒りに震えながら「俺には秀吉という男がわからん」とうめくしかなかった。