弥子がネウロと組むきっかけとなった惨劇は、半年前の春に発生していた。弥子は、父・桂木誠一郎、母・遥との三人暮らし。その日、弥子や遥がそれぞれ学校や仕事に出かけた後、家政婦は桂木家3階にある書斎に誠一郎を呼びに行った。ノックしても出てこないことを不審に思った家政婦は、ベランダ側の血で染まったガラス窓から書斎内を覗き込み、室内に倒れている首のない死体を目撃したのだ。検証の結果、誠一郎の死体は、チェーンソーで切断されており、全身の血が抜かれている。そして、密室状態だった現場に最初に突入した所轄の巡査・竹田は、その後、なぜか行方不明になっていたのだ――。 そんな記憶を引きずる弥子が、ある日、ネウロと公園で爆破事件に遭遇した。実は、最近都内で、ヒステリアと名乗る犯人が起こした爆破事件が多発しており、弥子らが遭遇した爆破も同じ犯人らしかった。これまで爆破された各現場の頭文字からネウロが推理した次のターゲットは、目の前にそびえる高層ホテル。ネウロの推理を聞いた石垣と笹塚は、直ちにホテルで爆弾探しを開始した。 そんな中、いち早く65階の女子トイレで時限爆弾を発見したネウロは、弥子と呼び出していた吾代に起爆装置の解除を指示した。残り時間は3分。多くの人命を救うため必死になった弥子らは、何とか解除に成功。これを確認したネウロは、次に、爆弾が爆発しないことでチェックに来る犯人を確認すると言い出した。 トイレの奥に隠れているネウロらの近くにやって来るヒステリア。トイレ内には、ヒステリアの興奮する犬のような息づかいが響き渡った。ネウ