ギャルな見た目に反して、初恋も未経験な純情女子高生の藍原柚子は、母親が再婚した都合でお嬢様たちが通う名門”藍原学院”に編入することになる。 しかし転校初日、真面目な生徒会長の藍原芽衣とイケメン担任教師のキスシーンを偶然にも目撃してしまい……。 柚子は動揺を隠せないまま自宅へと帰るが、そこで母親から芽衣が義理の妹になったことを知らされ、そのまま同じ部屋で暮らすことに……!?
同室になったその晩、義妹にファーストキスを奪われた柚子。以来、芽衣を意識してしまう柚子だが、当の芽衣は何事もなかったかのような態度を貫く。 そんな中、藍原学院理事長である芽衣の祖父が、芽衣を自身の屋敷に連れ戻してしまう。 キスの時に見せた、芽衣の悲し気な瞳が忘れられない柚子は、芽衣の本当の気持ちを確かめようと屋敷に向かうが……!?
芽衣への気持ちが”恋”だと気付き、涙を流す柚子。 自分の気持ちを貫きたい柚子は、離れ離れになってしまった芽衣との関係を取り戻そうと理事長室を訪れるのだが、そこで急病に倒れる理事長を発見し―!? 連絡を受けて病院に駆けつけた芽衣は、柚子が理事長を助けようと懸命に動いた事を知り、はじめて胸の内を語り始める…。
理事長室で自分の気持ちを芽衣にぶつけ、キスしてしまった柚子は、それ以来芽衣と顔を合わせられず、悶々としていた。 そんな中、生徒会副会長であり芽衣の幼馴染である桃木野姫子に、理事長室での一件を怪しまれた柚子は休日姫子と会うことに。 そこで「今の会長は父親がいなくなった時と同じくらいにひどく悲しんでいる」と聞かされ、ショックを受ける。 その帰り道、力なく駅へと歩く柚子の前に芽衣が現れ……。
「わたくしと会長は、一線を越えた仲なんですのよ!」と姫子に宣言された柚子は、自分も一線を越える! と対抗心を燃やす。 学校でも、どちらが芽衣と一緒にランチをするかを争う二人だったが、芽衣に一蹴され仲良く落ち込むことに。 そんな二人に、遊園地のチケット4枚があるので生徒会長も誘って皆で行こうと、はるみから提案があり……。
芽衣の父親である藍原翔の突然の帰国。初対面の柚子は驚きながらも、芽衣が学園のために頑張っていることを翔に力説する。 しかし無言のまま、戸惑うように翔から視線を逸らしていた芽衣は「やめて!」と叫ぶのだった。そんな娘に対し翔は「もう学院には戻らない」と告げる。 逃げるように部屋へ入る芽衣に何も言えなかった柚子は、その夜、改めて芽衣に声を掛ける。
祖父の機嫌を損ねないようにと、試験で百位以内に入ることを目指して家で勉強中の二人。 しかし、芽衣とお互いに求めるようなキスをした柚子は、まったく集中できずにいた。 意を決してあのキスの意味を芽衣に尋ねるのだが、冷たくあしらわれてしまう。 落ち込む柚子は、はるみとゲームセンターに遊びにきてもどこか上の空。 そんな時、幼馴染であり中学二年生の水沢まつりと再会する。
まつりの強引な誘いで放課後遊びに行く約束をした柚子は、芽衣と一緒にまつりが待つ駅へと向かう。 二人きりだと思っていたまつりは、冷めた表情で芽衣を見るも、柚子の手を引っ張り、楽しそうにショッピングモールを回っていた。 だが芽衣のことばかり考えている柚子にまつりは不満を募らせ、とうとう「……柚子ちゃん、ひどい」と言い残して二人の前から走り去ってしまう。
柚子と芽衣の仲を快く思わないまつりは、ショッピングモールでの隠し撮り写真をネタに、クリスマスに自分のメル友と遊んでくるよう芽衣に脅しをかける。 一方そんな事情を知らない柚子は、芽衣と初めて過ごすクリスマスを前にケーキ作りに奮闘。当日を楽しみにしていた。 しかし帰宅した芽衣から、生徒会の仕事が残っておりクリスマス会に出られそうにないと告げられる……。
クリスマスの夜、自分の気持ちを受け入れてくれた芽衣に対して、なぜか素直に応じられなかった柚子。その日を境に二人はあまり言葉を交わすことなく、関係はどこかぎこちないものになっていた……。それから時間が流れ、修学旅行の時期に。出発当日の朝、寝坊をした柚子は駅へと猛ダッシュするも、新幹線は発車。気落ちする柚子だったが、同じく新幹線に乗りそこなった小柄な美少女タチバナ・サラと出会う。
何とか皆に合流できた柚子は、宿泊先のホテルでクリスマスの夜のこと、そして自分の気持ちを芽衣に打ち明ける。しかし芽衣から、あの日のことはもう忘れてと言われてしまう……。そんな二人のやり取りを偶然見ていたタチバナ・ニナは、双子の姉の想い人と柚子の関係を知り、姉の運命を叶えることを決意する。翌日、八坂神社を巡る柚子たちを先回りしたサラとニナは、チャンスを伺っていた。
サラの恋を一緒に応援するとニナに約束した柚子だったが、運命の相手が芽衣だと知り、動揺を隠せずにいた。ニナは柚子を芽衣の元へ行かせまいと、周囲の目を気にすることもなく必死に押さえつける。そんな時、柚子のスマホにサラから「渡したいものがあるの」と連絡が入る。急いで展望室へ駆けつけると芽衣の姿はなく、自分が落とした生徒手帳を手にしたサラが少し悲しそうに微笑むのだった。