少年犯罪に巻き込まれた加害者家族と被害者家族のそれぞれの物語を描く。平凡な主婦・さつき(稲森いずみ)は、反抗期で口も利こうとしない小学5年生の息子・智也(嘉数一星)に手を焼いていた。そんなある日、小学生が殺される事件が発生。警察の捜査で智也が殺したことが発覚し、さつきはがくぜんとする。
さつき(稲森いずみ)は、智也(嘉数一星)が人を殺すはずがないと警察へ面会に行く。だが、智也は平然と犯行を認め、さつきは深く傷つく。世間にも犯人が10歳の少年だと発表され、被害者・清貴(佐藤詩音)の母・聖子(板谷由夏)はぼうぜん。そんな中、さつきは清貴の告別式が行われることを知り、喪服姿で家を出る。
さつき(稲森いずみ)は智也(嘉数一星)と面会するために少年鑑別所へ向かった。さつきは智也に優しく接するが、冷たくあしらわれ、胸を痛める。そんな中、智也と面談を重ねる家裁調査官・葉子(田中美佐子)は、気分転換に息子の自由帳を智也に見せる。すると、智也はそれをきっかけに心を開き、事件当日のことを話し始める。
さつき(稲森いずみ)は富田(田中美佐子)から、智也(嘉数一星)が清貴(佐藤詩音)にトイレを貸すために自宅に呼んだと聞き、その優しさに救われる。そんな中、智也は清貴に“父親とキャッチボールをしないのは変だ”と言われたことにムカついたと話す。それを聞いたさつきと和彦(山本太郎)は、智也の真意を考え始める。
葉子(田中美佐子)が智也(嘉数一星)と面接を重ねる中、智也が心を閉ざし始めたのは半年くらい前からだということが判明。そこで、葉子やさつき(稲森いずみ)たちは、そのころ智也に何があったのかを探り始める。一方、事件現場に足しげく通って花を手向けているさつきに、ついに美帆子(川島海荷)が声を掛ける。
さつき(稲森いずみ)は、清貴(佐藤詩音)の姉・美帆子(川島海荷)に責められ傷つくが、美帆子はさつきを責めたことを後悔する。そんな中、妹・彩乃(田畑智子)の決まりかけていた結婚が相手の両親の反対で破綻。彩乃はさつきにきつい言葉を浴びせる。一方、小沢家は納骨を済ませ、気持ちを切り替えようとする。
さつき(稲森いずみ)は再度、被害者の小沢家に手紙を書き、富田(田中美佐子)に託す。手紙を読んだ聖子(板谷由夏)は、心に変化が現れる。一方、やっと智也(嘉数一星)と面会ができたさつきは、感極まって何も話すことができないでいた。そんなさつきの姿を見た智也は、母親の愛情を感じ、富田にすべてを話すと告げる。
事件の真相を話せないでいた智也(嘉数一星)は、少年鑑別所の日誌に、事件の日に何があったのかを書き始める。そして、第1回の公判が開かれ、ついに真実が明かされる。被害者家族は裁判を傍聴できないため、審判記録によってその内容を知った聖子(板谷由夏)は、智也とさつき(稲森いずみ)に会ってみたいと思うようになる。
聖子(板谷由夏)は、智也(嘉数一星)の結審の際、智也へ手紙を書く。手紙を読んださつき(稲森いずみ)は、今後、智也をどのように更生させていくかをあらためて考えるように。さつきと和彦(山本太郎)は、さつきの実家で暮らし始め、智也が帰ってきたときの準備を開始。一方、秀昭(佐野史郎)は、聖子が手紙を書いたことを知り、困惑する。
事件から約1年後、智也(嘉数一星)は自立センターを出て家に戻ることになった。それを知った小沢家は困惑する。そんな中、さつき(稲森いずみ)は、あらためて智也と共に一生罪を償っていく覚悟を決める。一方、小沢家では、家族3人それぞれが清貴(佐藤詩音)が亡くなったことの意味を考え始める。