別名:ムンの台頭。去りゆく者への追慕の念は、英祖に実母淑嬪チェ氏を思い起こさせる。その母の荒れた手と同じように、醜い手を恥じて隠したムン女官を、英祖は寝所に呼び寄せる。それは、ムン女官の野心に堪忍袋の緒が切れたミン尚宮が、ムン女官の追放を決めたちょうどその日のことだった。英祖はまもなくムン女官に宮殿を与え、淑媛(スグォン)の品階を授けるという寵愛ぶり。若くて美しい側室の出現に、再び懐妊した世子妃の両親の不安は尽きない。