高校卒業間近の1月、高規範子(白石聖)は転校してきた。由美子(桜田ひより)はバスで痴漢されたのを範子に助けられて以来、彼女を慕い、仲間に入れる。 しかし、由美子たちは気づいていなかったのだ。地味で礼儀正しい普通の子だと思われた範子の、本当の素顔に…。法律を唯一無二の基準として生きる範子の正義感は、やがて周囲の人間を容赦なく追いつめるようになっていく。 温情で学生の喫煙を見逃した体育教師・矢沢(水橋研二)と警察官を懲戒解雇に追い込み、廃屋で寒さをしのいでいたホームレスを排除するなど、次第に範子の行動はエスカレートする。“正義のヒロイン”と範子を頼りにしていた由美子たちだったが、一方でその行き過ぎた正義感に違和感を感じ始めていた。
範子(山口紗弥加)に、不倫相手の亮治(神尾佑)がひた隠していた秘密を知らされた麗香(田中みな実)。深く傷ついた麗香は、思わず彼をなじってしまう。 また、不妊治療の結果がまたしても失敗に終わり傷心の理穂(片瀬那奈)は、夫婦の問題にまで口を出す範子を罵倒し、範子をかばうジョーイ(厚切りジェイソン)とも衝突してしまう。 その一方、やはり範子の行動によってジャーナリスト生命が断たれそうな和樹(桜井ユキ)は、なんとか取材協力者の岡本瞳(黒沢リコ)に訴訟をやめさせようと働きかけるが、相手はまったく耳を貸そうとしない。 焦る和樹の前に、意外な人物が現れる。高校時代、範子の告発で失職させられた教師・矢沢(水橋研二)だ。矢沢の助けによって和樹は瞳を説得することに成功、窮地を脱する。安堵する和樹に、矢沢は“高規範子・被害者の会”の代表をしていると話し、「あいつは知るべきだ、本当の正義を」とつぶやく…。 続いて麗香の元にも現れた矢沢は亮治の義母との関係を取り持ち、かつての教え子たちの信頼を勝ち取る。そんな矢沢は麗香に「一つだけ頼みを聞いてくれ」と告げる。矢沢の目的とは…。 同じ頃、範子は、和樹の顧問弁護士や謎の老人に会っていて…。