いつものように朝がきて、いつものようにパジャマを着替える香月。そこへいつものように、勇治が下着姿の香月を見てしまう。しかし、そこから先はいつもと大きく違っていた。なんと、勇治が香月の下着姿に無反応、いや、無反応どころか慌てて背を向け、香月の部屋を後にするという行動に出た。普段とはまるっきり逆である。後で香月からその話を聞いたちはやは信じられず、勇治に対してさまざまな罠をしかけた。勇治の前で、香月にスカートめくりを敢行したり、炭酸飲料を噴き出させて香月をずぶ濡れにさせ、「透け透けブラ」状態をつくったり。さらにはちはや自身も勇治に下着を披露するが、それらどの罠にも勇治は引っかからず、むしろ紳士的な態度をとる始末。ついに、勇治がHなことをしなくなった! この事実に香月は目を輝かせて喜び、一方のちはやの目は、勇治への疑いで満ちていた。 また、勇治の変化とともに香月は絶好調。テストは百点、水泳では自己ベスト更新、さらには料理の腕前上達。勇治は自分に優しくしてくれて、Hなことはまったくしない。理想の暮らしを始められた香月が絶好調になるのは必然だったかもしれない。 だが、すぐに勇治のゼンマイは切れた。授業に部活にと快進撃を見せていた勇治の姿はすでに無く、今はただ疲れが目立つだけの抜け殻だった。香月のためにと、人知れず努力を続けた勇治だが、さまざまな罠から逃れつつ、好青年を演じ続けることの難しさを思い知った。そして、その状況に追い打ちをかけるかのように、彼のもとへある知らせが届く……。 一方の香月は、そんな勇治の元気のなさ