家康は信康の所業を責め、岡崎城から追放して謹慎を命じ、築山御殿にも竹矢来が組まれます。城内では、徳姫の信長への告げ口をなじる声が高まりました。家康は徳姫を守る代わりに、築山御前も切らせません。しかし、長子・信康の切腹は逃れようもないと覚悟します。雨の夜、信康が忍んできて「命は惜しくない。ただ謀反の疑いを晴らしたい」と哀訴。家康は心中ひそかに彼の逃走を望みますが果たせず、病に伏すほどに苦悩します。