諜報組織・AN通信に所属するエージェント、鷹野(藤原竜也)と田岡(竹内涼真)は、爆破された国際都市博覧会施設の建設現場に潜入していた。その建設地選定をめぐっては元よりさまざまな謀略がうごめいており、政界のフィクサー・中尊寺(石橋蓮司)と秘書・永島(吉田鋼太郎)がAN通信・風間(佐藤浩市)に調査を依頼したのだ。一方、NPO職員・落合(多部未華子)は事件の裏に政界の陰謀を疑い、独自に調査を始めていた。
香港に潜入中のAN通信・山下(市原隼人)の情報により、爆破事件の裏に中国企業勢力の存在が判明。その勢力の手先・周(酒向芳)は永島を寝返らせ、調査を進める鷹野たちを窮地に陥れる。一方、周に雇われていた爆破実行犯は、8年前に死んだはずの元AN通信・桜井(安藤政信)である疑いが浮上。彼は鷹野の元教育係だった。また事件とは無関係に思われた二世議員の桐野(柿澤勇人)が怪しい動きを始め、事態は混迷を深める。
都市博建設跡地を利用したカジノ構想こそが、隠された巨大利権であることを風間から知らされた鷹野。同時に爆破実行犯は桜井であると確信を持ち、追い始める。過酷な諜報活動に冷静さを失った田岡は、別任務に。中尊寺の過去の所業を恨む一方、風間とも因縁があるという落合と接触、行動をともにする。永島は寝返りがバレて飼い殺しに遭っていたが、そこへカジノ絡みでは父の代から独自の情報網を持つ桐野が接近し……。
周側を裏切って命を狙われる桜井。それを救った鷹野に去来する過去の訓練の日々。諜報員の心得はすべて、兄と慕った桜井から教わった。だが、死を欺いてまで組織から逃げたのに何故また姿を現わしたのか、桜井は答えない。一方、落合から過去の傷と風間との関わりを聞かされた田岡は、自身の幼少期を重ね、生きる苦しみを吐露する。鷹野の計らいで再び逃げる桜井、しかし今度は中国とも違う第三の勢力から魔の手が及び……。
桜井を拉致した第三の勢力は米国だった。どの勢力にとっても密告者になり得る桜井を確保して中尊寺や周を牽制した上で、在日米軍補給基地の返還跡地にカジノを誘致する計画で、裏で手を組んだ桐野と永島が先導していた。鷹野は桜井を追う先に、米国が身の安全と引き換えに桜井に課した最後の工作の全貌を見る。そこに怒れる中国から送り込まれた最凶の殺し屋チーヨウ(松本実)までもが襲い掛かり、舞台は最終決戦へ!
桜井が仕掛ける最後の工作は、都市博建設代替地となった湾岸地区の施設を再び爆破し土壌汚染させることだった。これにより中尊寺や周にはカジノ利権の誘導地がなくなる。果たしてその現場で対峙する鷹野と桜井、追いついた田岡。そしてチーヨウとの死闘の末についに桜井の復帰理由が明かされる。諜報戦の真の勝者は誰だったのか?巨大利権はどの勢力の手に落ちるのか?永島、桐野、そして落合にも訪れる衝撃の結末とは!?