天正15年(1587年)、景勝(北村一輝)は越後を平定、春日山に平和が訪れる。小国家へ婿に入り与七から名を改めた実頼(小泉孝太郎)は、妻・お栄(小沢真珠)や義父母(牧村泉三郎・福井裕子)から手柄のないことを責められ、肩身の狭い思いをしていた。 そんな折、実頼は景勝の名代として聚楽第落成の祝いの使者となり上洛するよう命ぜられる。上洛した実頼は秀吉(笹野高史)に謁見(えっけん)、その側には茶々(深田恭子)がいた。実頼は秀吉から官位を授かり、さらに茶々から名字を大国と変えるよう言われる。越後に戻った実頼は上洛の報告をするが、兼続(妻夫木聡)は官位を受けたことを責め、けんかになる。 翌年、秀吉から再度の上洛を促す書状が届く。景勝と兼続にも官位を授けたいというのだ。あきれながらも二人は上洛し、実頼も同行する。兼続は三成(小栗旬)の計らいで秀吉と内々に謁見、上杉の忠義に官位は無用と言い放つ。秀吉は謝罪するが、それでも官位は受けてほしいと懇願、兼続も了承する。その様子を見ていた実頼は、兄のきぜんとした態度に畏敬(いけい)の念を抱く。兄の側では成長できないと悟った実頼は、自分を京に残してほしいと兼続に頼む。以降、実頼は上杉と豊臣の橋渡しの役を果たすことになる。 京滞在中、兼続は家康(松方弘樹)から利休(神山繁)の茶室に誘われる。そして、愛の字をめぐって問答しながら、互いに心中を探り合う。 春日山に戻った兼続に、お船(常盤貴子)は懐妊したことを告げる。待望の子に喜ぶ兼続だった。