「夏の風物詩」として知られるベンチャーズの日本公演。
今年の夏も、初来日以来55周年を迎える彼らの日本ツアーがスタートした。
かつて日本に空前のエレキ・ブームを巻き起こし、今も往年のエレキ・ファンのアイドルであり続ける彼ら。
しかし、彼らの人気は日本だけのものではない。1960年代の前半、ベンチャーズは世界中のギターキッズのヒーローだった。
バンドのオリジナルメンバーであるドン・ウィルソンは語る。「我々は1000ものガレージバンドを生み出した」。
そんな彼らの原点が「ウォーク・ドント・ラン」だ。
メジャーデビュー曲であり、全米2位となったこの曲には、彼らの熱いスピリットが溢れている。
働きながら小遣いをため、ギターを購入。仲間とともに練習に励み、レコードデビューを夢見つつ、小さなクラブでライヴを重ねる日々…。
この曲をレコーディングするまでの彼らは、後続の無数のロック少年たちの姿に重なる。
栄光を手にした後も、招きさえあれば、どんな小さな町にも出かけ、聴き手のために全力を尽くす。
それが彼らの喜びなのだという。
本物のミュージシャンシップに満ち溢れた愛すべき4人組、ベンチャーズ。
番組では、ベンチャーズのオリジナルメンバーであり、自らを「Mr.テケテケ」と呼ぶドン・ウィルソン、68年からバンドに加わっているギタリストのジェリー・マギー、父の後を継ぎバンドに加わったドラマーのリオン・テイラーらを訪ね、名曲誕生の経緯、そして、ベンチャーズサウンドの秘密を探っていく。