ジャズやクラシックなど、さまざまな音楽的要素を取り入れ、70年代前半にロックを大きく前進させたプログレッシヴ・ロック。
その代表的バンドのひとつ、「イエス」。68年の結成以来、激しくメンバーチェンジを繰り返しながら、今も進化し続けるスーパーバンドだ。
「ラウンドアバウト」は彼らの4枚目のアルバム『こわれもの』の冒頭を飾る彼らの代表曲。演奏力ではいずれ劣らぬ5人のメンバーがそれぞれの個性を打ち出しつつ、絶妙なアンサンブルを見せている。アメリカでは短いヴァージョンに編集されたシングルが大ヒットし、彼らの人気を決定づけた。
『こわれもの』の制作当時、メンバーの間には曲づくりをめぐっての、さまざまな対立があった。それは、バンドそのものの存在を危うくするほど、激しく強いものだったという。ドラマーのビル・ブルーフォードは、アルバムづくりを円滑に進めるために、ある提案を行った…
番組では、ビル・ブルーフォードをはじめ、当時のメンバー、スティーヴ・ハウ、リック・ウェイクマンが当時のようすを語る。また、アルバム制作に深く関わったエンジニアのエディ・オフォードやアルバム・ジャケットをデザインしたロジャー・ディーンらを訪ね、名曲誕生の経緯を探っていく。