「AOR」と呼ばれる音楽があった。
その洗練されたサウンドは、70年代後半から80年代にかけて、
かつてのポップソングとは一線を画す
「大人向けの音楽」として、一世を風靡した。
1976年にリリースされたボズ・スキャッグスのアルバム
『シルク・ディグリーズ』は、
AORの先駆けとして、音楽シーンに大きな影響を与えた。
ソウルやロックンロール、レゲエなど、様々なジャンルを自在に取り入れ、
腕利きのミュージシャンたちとハイクオリティのサウンドに仕上げた斬新な一枚。
そのラストを飾るバラード「ウィアー・オール・アローン」は、
ボズ・スキャッグスの代表曲となり、その後多くのカバーを生んだ。
番組では、
ボズ・スキャッグス自身がこの曲について、そして自らの音楽について語る。
また、TOTOでの活躍で知られるデヴィッド・ペイチも登場。
『シルク・ディグリーズ』では曲作りからアレンジまで深く関わったペイチは、
ボズとふたりで曲作りを行ったピアノで、その時の様子を再現する。
日本からは、角松敏生がこの曲の特徴やAORシーンについて解説。
ひとつの時代が生み落とした名バラードを、じっくりと味わう。