“音楽が死んだ日”。
バディ・ホリーらの命を奪った1959年2月の飛行機事故を、
ドン・マクリーンはそう歌った。
1971年にリリースされた「アメリカン・パイ」は、
8分36秒という長さにもかかわらず全米No.1ヒットとなり、
2000年にはマドンナがカバーするなど、
現在までアメリカ人に愛され続けている一曲。
ロック史における事件をモチーフに、
60年代の悩めるアメリカをまるごと表現したこの大作を、
作者であるドン・マクリーン自身が語る。
孤高のシンガー・ソングライターの素顔と、現在の演奏。
そしてディランやビートルズからアポロ計画・核戦争まで、
様々なイメージが交錯し「謎の迷宮」とも言われるその歌詞の意味するものなど、
アメリカのポピュラーミュージック史上に残る
そのユニークな作品世界を様々に読み解いていく。