知比留 (しびる)市・幸待 (ゆきまち)町。人々が憩う閑静なこの町で、一人の青年が立ち上がる……。青年の名は羽佐間正義。 ファッション誌のモデルとして活躍する一方、幼少時からヒーローに憧れ、自らもヒーローになることを決意した正義は、ある夜ついに正義 (せいぎ)の味方“サムライフラメンコ”としてデビューする。 いつか世界の悪と立ち向かいたい、新ヒーローの物語が今、幕を開ける――!
最近町を賑わせている正義 (せいぎ)の味方“サムライフラメンコ”。ひょんなことからその正体を知ってしまった警察官・後藤英徳は頭を抱える。ヒーローの少しズレた正義 (せいぎ)活動に……。苦言を呈すべく正義を呼びつけた後藤だったが、雨の中待ち合わせ場所に現れた正義は全身ずぶ濡れ! 「僕、傘をささないんです」と主張する正義には、ある意外な過去があったのだ――。
動画投稿サイトのアクセス数も上昇し、熱い注目を浴びはじめた“サムライフラメンコ”。 上機嫌の正義だったが、その正体を暴こうと懸賞金を掛けるニュースサイトも出てきてしまい、最近では少し困惑気味。そんな折、突如として「自分がサムライフラメンコだ」と名乗る人物が現れる! “ニセフラメンコ”の正体、そして目的とは!? お互いの存在を賭けた戦いが始まる!
偽者騒動も解決し一安心……と思いきや、悪事を注意した相手に捕らえられてしまった“サムライフラメンコ”。 絶体絶命のその時、謎のヒーローが彼のピンチを救う! しかし謎のヒーローは“サムライフラメンコ”の正体が正義であることを見抜いている上に、なにやら激しい対抗意識を燃やしていて……。 正義せいぎ活動にライバル出現! どうする“サムライフラメンコ” !?
“フラメンコガール”の型破りな行動に振り回されてばかりの日々に、最近ではすっかり疲弊気味の“サムライフラメンコ”。警察にはヒーローの過激な正義せいぎ活動に対する苦情が集まり出していた。意気込み臨んだ仕事でも空回りの連続で、なにもかもがうまくいかない状況に気落ちする正義。 「自分が憧れていたヒーローとはこんなものだったのか?」正義は自問する。
“フラメンコガール”は、仲間を引き連れ“フラメンコガールズ”となりパワーアップ!正義せいぎ活動も芸能活動も絶好調な日々を送っていた。一方、“サムライフラメンコ”は町中を逃げ回る。暴徒と化す市民。迫りくる魔の手……。後藤や要の助けは来ない。追いつめられた正義の脳裏に、ある男の言葉がこだまする。「サムライフラメンコ。……近いうちに、貴方は死にます」
地道な正義せいぎ活動の甲斐あって、知比留市の犯罪発生率は下がっていった。芸能活動も順調で、喜ぶべきことばかりなのだが、正義はなぜだか煮え切らない。自分はヒーローとしてこれからどうするべきなのか。迷いを抱きながら手にしたのは、祖父の遺品である一冊のノート。そこに綴られた“サムライフラメンコ”の物語を読み進めていく内に、正義は衝撃の真実を知る。
謎の怪人 “キング・トーチャー”一味の出現に騒然となる日本全土。彼らは日本政府に全面降伏と民衆の隷属化を要求してきていた。仲間が犠牲になった警察は、怪人を捕らえることに闘志を燃やす。平和を脅かす怪人との対決……それは夢にまで見たヒーローの姿。迷いを振り切った正義は警察や原塚、“フラメンコガールズ”と協力し、敢然と彼らに立ち向かう!
怪人の襲来もすっかり日常化して暫く。迷惑行為程度にしかならない怪人達のささやかな攻撃に、まりは物足りなさを感じていた。マンネリな展開が連続するばかりか、怪人や世間が注目するのは“サムライフラメンコ”のことばかり。そんな現状が気に食わないまりは、思わぬ行動に出てしまう! 一方、怪人達の一連の行動に疑念を抱いていた原塚は、ある仮説を提唱する。
フラメンコダイヤを救うため、敵のアジトへ向かう“サムライフラメンコ”。ダイヤはフラメンコサファイヤとともに捕らわれ拷問を受けていた。サファイヤを守ろうと抵抗をつづけるダイヤに、“キング・トーチャー”は容赦のない真実を突きつける。そしてついに相対する“サムライフラメンコ”と“キング・トーチャー”。悪の軍団の真の目的が明かされる――!
“キング・トーチャー”との死闘を終え、日本を守り抜いた“サムライフラメンコ”は、集まる報道陣を前に覚悟を決め、ついに自身の正体を明かした。しかしその直後、正義は突如現れた輸送機に連れ去られてしまう。時を同じくして、東京湾に謎の巨大要塞が出現。一難去ってまた一難。どうなる“サムライフラメンコ”!?
要の正体は対秘密組織殲滅機関サムライベースの長官だった。正義は“フロム・ビヨンド”の野望を砕くため、新たな仲間・蒼一、碧、闇児、桜とともに“フラメンジャー”として立ち上がる! しかしフラメンジャーメンバーの個性はバラバラ。主義主張も噛み合わずチームワークもゼロ。日々襲い来る怪人達との戦いに身を投じながら、正義はリーダーとして思い悩む。
“フラメンジャー”は国民英雄賞受賞者第一号に輝き、今や日本国民すべての希望となっていた。“フロム・ビヨンド”とも善戦をつづけていたが、怪人達はある日忽然と姿を消す……。彼らが日本制圧を諦めたとは思えない。これは総攻撃の前兆ではないかと予測を立てた“フラメンジャー”は対策に乗り出すが、その活動は思わぬ障害に阻まれてしまう――!
会見直後、日本中で鳴り響いた怪電話。それは姿を消していた怪人達からの総攻撃開始を告げる予告電話だった。総攻撃開始まで猶予はわずかしかない。内閣は国家非常事態宣言を発表し、自衛隊や警察も対応に当たることに。要が姿を消した今、不安を抱えながらも“フラメンジャー”は立ち上がる。そしてついに、“フロム・ビヨンド”による総攻撃が始まった――!
正義と瓜二つの顔をした怪人は、正義を兄と呼び、自らを“ビヨンドフラメンコ”と名乗った。動揺を隠せない正義を前に、“ビヨンドフラメンコ”は静かに語り始める。 “フロム・ビヨンド”の持つ思想、そしてその目的を……。一方、“フラメンジャー”の戦いを指揮してきた政府もまた新たな動きを見せ始める。“フロム・ビヨンド”との戦いの行方は果たして?!
政府の謀略により、“フロム・ビヨンド”テロ事件の犯人とされた“フラメンジャー”。さらに政府は『非認可正義 (せいぎ)行動規制法』を国会に提出。歴代ヒーロー達をも次々と拘束してしまう。そんな中、“ミスター・ジャスティス”の手を借り一人逃亡をつづけていた正義が向かった先とは……。また、己の心の傷から目を背けていたまりにも、対峙の時が訪れる。
正義が最後に頼ったのは後藤だった。全国指名手配犯である自分を変わらず迎え入れてくれた後藤に安堵したのも束の間、正義に新たな追手が迫る。追いつめられた二人の元へ駆けつけたのは、かつて行動を共にした力強い仲間達。“フラメンジャー”達に濡れ衣を着せ、国民の支持を集めようとする総理の狙いとは何なのか。正義は国会議事堂への突入を決行する――!
復活した“フラメンコガールズ”達の協力も得て、総理との戦いに決着をつけた正義。しかし政府が本当に倒そうとしていた敵、それは正義達ヒーローではなかった。その敵の名はフラメンコ星人。秘密裏に世界各国を侵略してきた彼等は次なるターゲットを日本に定めた。戸惑う正義達をしり目に、フラメンコ星人は“サムライフラメンコ”単身で交渉に赴くことを要求する。
フラメンコ星人との決闘、宇宙の意志との対話……。人智を超える体験をし、地球に戻ってきた正義を待っていたのは、悪が一掃された平和で穏やかな日常だった。悪の消えた世界には、正義 (せいぎ)の味方の出番はもうないのかもしれない。そんなことを考えていた矢先、後藤が彼女とデートの約束をしていることを知った正義は、まりと共に後藤を尾行することになり……。
平和な日常を突如破壊した少年・澤田灰司。彼はかつて正義が“サムライフラメンコ”として対峙した中学生だった。灰司は正義に向って、自分は「この世界に残った最後の敵」だと宣言する。その言葉通り、灰司は“フラメンジャー”や要など、正義の周囲の人間を次々と襲っていく。正義は灰司を止めるため動き出すが、そこには予想外の事実が待ち受けていて――。
灰司を止めるためには、自分の存在を消すしかないのか……。次々と起きる事件に翻弄され、後藤との関係にも亀裂が生じた正義は、戸惑いを抱えながらも灰司の行方を追いつづけるが、新たな壁に阻まれてしまう。一方、後藤もまた迷いの中にいた。そんな二人を嘲笑うかのように、灰司は次の一手を繰り出し……。
鳴り響いた一発の銃声。灰司に捕らわれた後藤のもとに正義は駆ける。自らヒーローとなることを望んだ正義。彼女との時間を守りつづけた後藤。己の存在を刻みつけるため、純粋に悪になろうとした灰司。それぞれが目指した先に見い出したものとは……。“サムライフラメンコ”の物語、遂にクライマックス――!