牛魔王蘇生実験を阻止すべく、西への旅を続ける三蔵一行。それを阻むように襲ってきたのは、牛魔王サイドからの妖怪――ではなく、人間たちだった。全員が黄色い目を持ち「妖怪は殺せ」と呟き続ける人間たちは正気を失っているようで……。
宿屋で休んでいるところを黄色の目を持つ人間たちに襲われた八戒。なんとか窮地を脱し、三蔵たちと合流するが、襲われたとはいえ、人間たちに銃を向けてしまった一行。追われるように街を出た先で、またもヘイゼルが現れて……。
成り行きでヘイゼルたちと共闘し、妖怪に囚われていた娘を解放した三蔵たち。だが、この一件で両者の考え方の違いが明らかとなる。 その夜、ヘイゼルは三蔵に話を持ち掛ける。ある目的を達成するため、手を貸してほしいと頼むが……?
妖怪は蒼真導師による結界で入れないという、街に立ち寄った三蔵一行。妖怪であるはずの悟空、悟浄、八戒は結界内に入れたことから、導師の力に胡散臭さは感じたものの、久しぶりに賑やかな街を楽しむ。だが、その裏にはある取引が隠されていた。
果物の匂いに誘われ、ひとり森へ入っていく悟空。そこに、ある妖怪が行き倒れていた。その妖怪の正体とは!?そして後半では、あの『うら最』をお届け!!
森をあとにし、次の街に辿り着いた一行。そこはヘイゼルが以前蘇生した多くの黄色い目の人間が暮らしていた。平和に暮らす人々の姿に、複雑な思いをいだく三蔵たち。自分の命が、大切な人の命が失われたとき、はたして自分はどうするのかと……。
三蔵の目の前で悟空が瀕死の傷を負った。相手への殺意で感情を塗りつぶされた三蔵は、その人物を探しだすため、現場から走り去ってしまう。残された悟浄と八戒は、一か八かの賭けで金鈷を外し、悟空の斉天大聖の力を解放する。
三蔵と離れた、悟空、悟浄、八戒。だが、クレジットカードも無く、ほぼ一文無しとなってしまった三人は、砂漠で行き倒れてしまう。そんな彼らを助けたのは、妖怪だけの集落で暮らしている兄妹。彼らは、オアシスを巡って人間たちが暮らす街と対立していた。
遠くの水場まで白竜を走らせる悟浄と八戒。留守を任された悟空だったが、そこに少女の兄が無残な亡骸となって帰って来る。人間に殺されたと怒りが爆発した妖怪たちはオアシスへ乗り込む。対立する妖怪と人間。はざまで揺れ動く悟空は……。
数年前、敬愛する師を妖怪に殺されたヘイゼルは、その憎悪をぶつけるように退魔師として妖怪の退治に明け暮れていた。ある日足を踏み入れた集落は、妖怪と人間が共存しており……。妖怪をかばうガトにヘイゼルは……。 明かされるふたりの過去の物語。
悟空たちは目撃情報だけを頼りに、三蔵と合流するため、白竜を走らせていた。一方、烏の群れが騒ぎ出し、ついに三蔵のもとに、因縁の相手、烏哭が姿を現す。不敵な笑みを浮かべる烏哭の目的とは……!?
烏哭の攻撃で満身創痍の三蔵を救い出したのは悟空、そして悟浄と八戒だった。しかし、すべてを無に変える無天経文の力を前に苦戦を強いられる一行。さらに烏哭はヘイゼルに新たな真実を突き付ける。
記憶がよみがえったことで、中に抑えられていた妖怪・ヴラハルが現れ、ヘイゼルは体を乗っ取られてしまう。混戦する中、烏哭との戦いのゆくえは……!?――須らく看よ!