それは偉業だった。世界最高峰の舞台、欧州チャンピオンズリーグでの優勝。各国のエースが集うチームにあって、歓喜の中心にいたのは、石川祐希。日本代表の主将にして、長く低迷していた男子バレーをよみがえらせた絶対エース。パリオリンピックでの苦杯のあと、石川は奪うことのできなかった“あと1点”の答えを探し、イタリア・セリエAで孤独な戦いに身を投じてきた。涙の理由、快挙の舞台裏、世界が認めたエースの素顔。