蒼山叶(松雪泰子)は、黒井彰(平山浩行)から衝撃的なニュースを聞き、茫然自失となる。男性をナイフで刺し現行犯逮捕されたという容疑者は、蒼山が追い続けている11年前の「世田谷区主婦殺人事件」で母親を亡くした澤村光輝(木村了)。澤村の父親も、蒼山に裏切られた形で容疑者扱いされ、不慮の事故で亡くなっていた。
並々ならぬ因縁に蒼山自ら警察署に張り付くが、光輝に見向きもされず大きなショックを受ける。「報道は時に人を傷つけるが、希望もある」と信じてきた蒼山だが、今回の事件にその信念を打ち砕かれた思いで、他の遊軍メンバーが心配するほど落ち込んでしまう。
そんな蒼山に、すっかり調子が狂ってしまう遊軍取材班の面々。奥澤緑(相武紗季)、桃井祐(遠藤雄弥)、紫村健(小柳友)の3人は、蒼山に追い立てられることなく、以前の暇な生活に戻ったことに違和感を覚える。蒼山が来てから夢中で仕事に没頭し充実していたことに気付いた3人は、光輝の事件をしらみ潰しに調べ始めた。3人は、それぞれに事件に引っかかる部分を発見して蒼山に報告する。だが、蒼山は憶測の域を出ていないと認めようとしない。そんな蒼山に白石弘(小日向文世)は割り切りが早いと皮肉り、光輝はもっと大事な存在なのではないかと突きつける。その時、蒼山の父、義男(中原丈雄)が倒れたと連絡が入った。