乾物問屋的場で若旦那を殴ったおせん。 いままでの店主が入院しており、荒節を鰹節として販売している息子に頭にきて、 鰹節で殴ってしまった。 店主が詫びにやってくるが、 今まで本枯節を買っていた山上では、本枯節の製造をやめるという。おせんは、焼津の山上を訪ねる。 が、大量に作ることのできない本枯節。需要も少なく、山上の借金もかさみ、鰹節工場をつくろうという企業・エンプールに土地を売ることになった。 エンプールの山上担当は、矢田守。 一世一代の本枯節をもらって帰るおせん。 ある日、矢田が、山神がずっとライバルと思ってきた藤坂次郎の息子だとわかる。 おせんに、やれることをやろうと訴えるヨシ夫。 矢田をたずねるおせん。が、 矢田は気持ちを変えようとはしなかった。 山上から壱升庵の予約が入る。最後に本枯節の料理が食べたいという。 やってきた山上。 やはり、本枯節を作りたいと思っている山上に、おせんは一計を案じる。