同心・木村忠吾(尾美としのり)が、役宅で預かっている身寄りのない娘・およし(高橋貴代子)の奉公先を探してきた。奉公先は、荻原宗順(宍戸 錠)というやもめ暮らしの医者で、およしと宗順は、ひと目見て互いに打ち解けた。宗順は、金儲けには目もくれず、貧しい者にはただで薬を与え、薬代を払えるようになるまで何年でも待つ評判の良い人物だった。平蔵(中村吉右衛門)は、妻の久栄(多岐川裕美)が心配していたこともあり、宗順に会いに行くことに。その人柄に触れ、安心する平蔵。また、宗順の手にあった竹刀だこを見て、剣術においても相当の使い手であると思うのだった。そんなある日、およしが平蔵を頼って役宅にやって来た。およしによると、宗順の家を嗅ぎまわっている怪しげな男たちがいて、身の危険を感じるという。平蔵は、宗順の過去を洗い始める。そして宗順が、三十年前に取るに足らないいさかいから同輩を斬り殺し出奔していた、早川民之助であることがわかる。
Name | Type | Role | |
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Kei Tasaka | Writer | ||
Akihiro Masuda | Director |