金に縁がなく、根っからおひとよしの浪人・藤田彦七(船越英一郎)は、女房のおみね(井上ユカリ)、娘のお弓(池本愛彩)と暮らしていた。神田の大店・袋物問屋「和泉屋」へ月に何度か出稽古に行き、生活も落ち着いたはずだった。だが藤田は、自分に愛想を尽かし、男を作って上方に逃げた先妻・おりつ(野村真美)と、よりを戻していた。お弓は、おりつとの間にできた子供だった。ある日、密偵・小房の粂八(蟹江敬三)と伊三次(三浦浩一)は、藤田が渡辺八郎(岡崎二朗)といるところを見かける。渡辺は、凄腕で残忍な、ひとりばたらきの盗っ人だった。これを聞いた平蔵(中村吉右衛門)は、すぐに調べを進めた。どうやら渡辺は、何らかの形で藤田の弱みを握り、大店の和泉屋を狙っているようだった。藤田は、渡辺におりつを拘束されていたのだ。だが、おりつは渡辺の女だった。
Name | Type | Role | |
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Kei Tasaka | Writer | ||
Nobuyuki Sakai | Director |