泣く子も黙るまだらの鬼にも、天敵はいる。 それは姑のタエ。いつまでも妻子を里に残し、のびのびと一人暮らしをする久太郎に痺れ切らし上京。相当勝気なタエは、江戸に着いて早々スリを成敗。勢い余って岡っ引きまで投げ飛ばして、番所に厄介になるような人物。 タエから猫との気ままな暮らしを叱責され、改善がないようなら「離縁」を突きつけられる久太郎。タエが用意したのは、薩摩藩の参勤交代要員の話。しかし、玉之丞とは離れ離れの暮らしをしなければならない。悩む久太郎だが、家族の為止む無しと承諾した。 一方、白猫を探していた新垣藩藩士たちは、玉之丞の身柄を狙っていた。