玉之丞についたノミに襲われ、たまらず家を飛び出る久太郎。神社まで歩くと先日命を助けた義一がいた。ノミに悩む久太郎に義一は『猫見屋』を紹介する。猫見屋。看板には【猫のことなら何でもおまかせ】と大きく書かれている。女主人のお七(高橋かおり)は玉之丞をブラッシングしながら、久太郎に『シャボン』なるものを渡し、こまめに玉之丞を洗ってあげるよう促す。いまだノミの残る玉之丞と長屋に戻った久太郎のもとに、同郷の置き薬屋、五郎(佐藤誓)がやってくる。五郎はたびたび久太郎の妻、お静(横山めぐみ)と娘おハルからの手紙を届けていた。五郎は久太郎に明日郷里に戻るのでそれまでに返事を書くよう忠言し帰っていく。開封もせず箪笥に仕舞われたままの手紙をじっと見る久太郎。郷里に住んでいた頃、おハルを泣かせてしまった事件を思い出していた…。