漫画のキャラクターが現実の女性に恋し、彼女を幸せにしようと奮闘するラブストーリー。かまぼこ工場に勤める越前さん(麻生久美子)は、日記代わりに漫画を描くことで日々のストレスを解消していた。そんな中、越前さんの漫画の主人公・はらちゃん(長瀬智也)が漫画から飛び出してくる。
越前さん(麻生久美子)は、工場長の玉田(光石研)から新作かまぼこのアイデア募集のポスター作りを頼まれる。越前さんは適当に描いて終わらせようとするが、清美(忽那汐里)から「やるならちゃんとやれ。嫌なら断れ」と責められる。さらに、工場に突然現れたはらちゃん(長瀬智也)からも諭される。
越前さん(麻生久美子)と両思いになりたいはらちゃん(長瀬智也)は、田中くん(丸山隆平)に相談。「助けるとポイントが高い」とアドバイスを受け、早速実行に移すも、邪険に扱われる。一方、休憩時間に漫画を描いていた越前さんは、百合子(薬師丸ひろ子)から「矢東薫子が好きなの?」と聞かれ、目を輝かせる。
はらちゃん(長瀬智也)は、自分が漫画世界の人間だと気付き思い悩む。一方、越前さん(麻生久美子)は、はらちゃんに会えない日々が続き、妙に気になり始める。そんな中、越前さんが風邪をひき、仕事を早退。はらちゃんは清美(忽那汐里)から越前さんの家を聞き向かうが、百合子(薬師丸ひろ子)に出くわす。
越前さん(麻生久美子)ははらちゃん(長瀬智也)が漫画から現れる瞬間を目撃。半信半疑ながらも、はらちゃんが自分の描いた漫画世界の住人だと理解し始める。その後、百合子(薬師丸ひろ子)に相談した越前さんは、疑いもせずに話を信じてくれる百合子に驚きつつも、目の前ではらちゃんを出現させる。
玉田(光石研)が亡くなり、越前さん(麻生久美子)が工場長代理に指名される。さらに、パートたちから次々注文を付けられた越前さんは、再び漫画にストレスをぶつけ始める。一方、マキヒロ(賀来賢人)を忘れられない清美(忽那汐里)は、越前さんの家を訪れ、「マキヒロに会わせてほしい」と頼む。
越前さん(麻生久美子)は、ノートが古紙回収に出されてしまったと知り、言葉を失う。そんな中、古紙処分直前に漫画世界の住人がそろって飛び出してくる。持ち主がノートを捨てたと聞いたはらちゃん(長瀬智也)は、ノートを奪い返し、「越前さんはそんなことをしない」と反論。越前さんの元に向かう。
越前さん(麻生久美子)は、はらちゃん(長瀬智也)たちを漫画世界に戻さないと決める。そんな中、越前さんはパート全員が休みを取ったと聞く。注文を断ろうとする越前さんに、田中くん(丸山隆平)ははらちゃんに手伝ってもらうよう提案。無事に仕事を終えたはらちゃんたちは、給料を手に商店街へ向かう。
戦争や殺人など、現実世界の恐ろしい出来事を知った漫画世界の住人は不安を募らせる。だが、はらちゃん(長瀬智也)は「この世界の人になりたい」と宣言。一方、ユキ姉(奥貫薫)と気まずい百合子(薬師丸ひろ子)は、町を出ると決意。越前さん(麻生久美子)は、百合子を引き止めるため工場を飛び出す。
ノートに自分を書き加え、漫画世界に行った越前さん(麻生久美子)は、はらちゃん(長瀬智也)に「ずっと一緒にいよう」と告げる。一方、百合子(薬師丸ひろ子)は越前さんを戻そうとするが、出てこない。「自分がいなくても変わらない」と話す越前さんに、はらちゃんは「そんな越前さんは嫌い」と言い放つ。