いつものように家族揃っての新井家の朝食タイム。例によって賑やかな食事が行われていると、努(神木隆之介)がポツリとこんなことを言った。「ママ、どうして僕にはパパがいないの?」。ハッとする家族の中「努はママが人工受精で産んだの、だからパパはいないの」と、いつものように答えるあずさ(鈴木杏樹)。 だが、実はこの時に限らず、あずさがあまりにも努に対して厳しすぎるのではないか?と気になっていた裕一郎は、そのことをラジオ局でさつきに投げ掛ける。だが、「姉貴なりに考えていると思う、父親がいない分・・・」さつきはそう返しただけだった。 その頃、研究所のあずさの元に一通のダイレクトメールが届いていた。差出人の欄には『隅田デンタルクリニック』とある。その名前を目にとめた千原(遠藤憲一)は、ハガキには無関心で研究に熱中していたあずさの方を見やった・・・、「お前、これ・・・」その名前に何か覚えがあるかのように・・・。そしてそのハガキを手にしたあずさも愕然とした。と、ちょうどその時、さくら(竹内結子)から「努が友達を怪我させてしまったらしい」との電話が入る。相手の親は一方的に努のせいだと決めつけ、揚げ句の果てには、父親がいないからしつけも行き届かないのだとまで言い放つ。この件もあって、あずさの苛立ちと苦悩はますます深いものになっていくのだった。