主婦の田村のどか(佐藤玲)は夫の響一(渋江譲二)ととても仲が良く、傍から見れば何の問題もない夫婦のように見えた。のどかは響一と過ごす何気ない時間が大好きだったが、3年もセックスをしていない。以前、響一は浮気をしたことがあったが、のどかは響一が再び浮気しているのではないかと疑っていた。そんなある日、のどかは女性用風俗店「KIRAMEKI」に予約を入れる。セラピストのヤマト(瀬戸利樹)からのカウンセリングを受け、のどかは浮気性の夫と平等になりたいのか、性欲のためなのか考えてしまう。そして施術が始まり、夫以外の男に触れられて気持ちよさを感じていたのどかだが、彼女の頬には涙が…。施術後、のどかは響一との関係をヤマトに話し始める。
ヤマト(瀬戸利樹)は女性用風俗店「KIRAMEKI」の事務所へ向かう途中、何者かにつけられている気配を感じる。振り返っても誰もおらず、鈴の音が小さく聞こえるだけ。後日、ヤマトが新規客との待ち合わせに向かうと、鈴の音のあとに依子(横山めぐみ)が現れ「会いたかった」と抱きつかれる。依子は新規客だが、まるで以前会ったことがあるかのような話し方をするのでヤマトが理由を尋ねると、ヤマトが事故で亡くなった夫とそっくりなのだと言われる。知り合いから夫と瓜二つの男性を見かけたと連絡を受けた依子は、見かけた場所に何度か通ってヤマトを見つけ、仕事のことも知ったのだという。依子の話を聞いたヤマトは、このあとの残りの時間を夫だと思って過ごしてほしいと伝える。
トランスジェンダー、MtFのハル(杉江大志)は妹の夏美(日比茉鈴)から女性用風俗店「KIRAMEKI」のサイトを教えてもらい、ヤマト(瀬戸利樹)に予約を入れる。待ち合わせ当日、妹が利用する前の偵察だったと言って帰ろうとするハルをヤマトは引き止める。はじめはヤマトを少し警戒するハルだったが、話すうちに同じアーティストが好きだということがわかり、次第に打ち解けていく。途中、ハルは自分の好きなファッションに着替えてきて、ヤマトと一緒にアーティストの聖地巡礼をしたりと楽しい時間を過ごす。 “普通の特別”を与えてくれるヤマトの姿に、ハルは勇気を出して施術をしてほしいとお願いする。ハルには施術をしてほしい切実な理由があり…。
昼は会社員、夜は女性用風俗「KIRAMEKI」のセラピストとして働くヤマト(瀬戸利樹)。ヤマトがセラピストになったのは香苗(小島梨里杏)との離婚がきっかけだった。日常の中でのささいなズレから二人の間にはだんだんと溝ができ、気づいた時にはもう修復不可能になっていった。そんな中、ある日初老の男性が「KIRAMEKI」に乗り込んでくる。シアン(池田匡志)を見つけ殴りかかってきた男性は、シアンの客である妻と離婚したと泣きじゃくる。男性が去った後、シアンは龍一(久保田悠来)の一言にイラつき、キツい言葉を吐き捨て、しばらく休むと言って出て行ってしまう。妻を想い悲しむ男性の姿はヤマトの心に影を落とし、元妻・香苗とのことを何度も思い返すように…。そんな中、ヤマトは幼馴染の綾花(武田梨奈)と偶然再会する。
予約の入ったセラピストのヤマト(瀬戸利樹)が向かった部屋にいたのは元妻の香苗(小島梨里杏)だった。驚くヤマトに対して慣れた様子で女性用風俗の流れを語る香苗。ヤマトと離婚した当日、女性用風俗に行ったと言い、ヤマトにしてほしかったことを他のセラピストに全部してもらっているが、本当はヤマトに満たしてほしかった、と思いをぶつける。離婚後もお互いの存在に縛られていたことに気づいた二人は、本当のさよならを告げて別れていく。その後、一人になったヤマトは「自分はいつまで大切な人を幸せにできないのか」と悩む。そんな中、昔、幼馴染の綾花(武田梨奈)が教えてくれた映画を観に行く。同じく映画館に来ていた綾花から病を患っていることを告白される。それを聞いたヤマトは…。