カフェで働く麦田なつみ(竹内結子)が、一日で一番楽しみにしているのが休憩時間のランチタイム。「今日はどこで何を食べようか?」なんて考えながら、街に繰り出すのが嬉しくて仕方がない。 そんなある日、なつみの“大切な時間”に割り込んで来た男がいた。鍋島健一郎(堤真一)だ。なんと、ランチタイムに・・・しかも、大好きなオムライスを食べている最中に、健一郎は強引になつみを店から連れ出してしまった。怒るなつみに、健一郎は実家で家族に紹介するから一緒に帰って欲しいと頼む。父親が倒れてしまったのだという。しかも実は2年前喧嘩して家を飛び出したから、婚約者でも連れていないと帰れないというのだ。健一郎の実家は洋食屋『キッチンマカロニ』だ。 鍋島家は、父親の権造(若林豪)を家長に、健一郎、勇二郎(江口洋介)、純三郎(妻夫木聡)、光四郎(山下智久)の4人兄弟。『キッチンマカロニ』は、健一郎を除いた家族と見習いコックの牛島ミノル(山田孝之)、通いのコックの川端守(田窪一世)で経営されていた。店の前まで来ると、健一郎はなつみに先に行って家族の様子を見てきて欲しいと頼む。渋々、店に入ったなつみ。近所の八百屋『しおみ』の娘、塩見トマト(伊東美咲)と話す光四郎や厨房で働く家族を見ていると、倒れたはずの権造の姿も・・・。健一郎のいい加減な話にあきれるなつみ。オーダーしたオムライスが運ばれてくる。一口食べると・・・。「おいしい!!」となつみは満面の笑み。 そこに、のこのこ健一郎が現れた。勇二郎が、何しに帰ってきたんだとばかりに健一郎につかみかかる。なつみ
鍋島家の長男、健一郎(堤真一)に請われて婚約者を装い、同家を訪ねた麦田なつみ(竹内結子)。だが、健一郎は家族で経営する洋食店『キッチンマカロニ』の改装資金を持ち逃げし、家族に白い目で見られている人物だった。なつみを伴っての帰宅でも、健一郎は店の売り上げを盗んで、何処へと姿をくらませてしまう。健一郎を敵対視する次男の勇二郎(江口洋介)は、度重なる健一郎の行動に嫌気がさし、店を畳むと言い出す。兄弟とは何の縁もないなつみだったが、勇二郎のこの発言に猛反対。あっけにとられる兄弟たちの視線を後に、店を出て行った。 その翌日、店を開けようとする勇二郎、三男の純三郎(妻夫木聡)の前になつみが現れた。何と、店を手伝わせて欲しいと言う。さては、勇二郎の差し金と猛反対の勇二郎だったが、なつみは勝手に接客を始めた。気づいた勇二郎が止めようとするが、牛島ミノル(山田孝之)、川端守(田窪一世)の「今は、客が…」の声で踏みとどまる。なつみとホールに立つ純三郎は、彼女の出現にまんざらでもない。ランチタイム後の家族会議でも、純三郎はなつみをかばう。四男の光四郎(山下智久)も雇おうと進言するが、なつみは勇二郎に追い出されてしまった。
3回ミスしたら出ていくという鍋島勇二郎(江口洋介)との約束で『キッチンマカロニ』で働き始めた麦田なつみ(竹内結子)。しかし、すぐになつみは3回のミスをしてしまい、出ていくことになる。「約束を破るのが一番嫌い」と、あっさり出ていくなつみを追った純三郎(妻夫木聡)は、思わずなつみを抱きしめてキスしようとするが、待っていたのはドロップキックだった。 あてもなく歩くなつみに、バイクの集団が近づいた。ひとり歩きのなつみをからかう集団だが、中のひとり、マギー(桐谷健太)が声をかけた。軽く返事を返すなつみ。どうやら2人は知り合いらしい。バイトと寝る場所を探しているというなつみに、マギーは配下に指示して準備をさせる。マギーは、かつてなつみは暴走族のトップのあばらをドロップキックで折ったと紹介。その言葉に、驚くなつみ。折ったとは知らなかった。それで、気になるのは、先ほど純三郎に放った華麗なドロップキック・・・。
麦田なつみ(竹内結子)を『キッチンマカロニ』に残して姿をくらませた鍋島家の長男、健一郎(堤真一)が家の前に姿を現した。なつみと純三郎(妻夫木聡)、勇二郎(江口洋介)は、慌てて追いかける。その時、健一郎を見てつぶやいたなつみの言葉が純三郎に引っかかる。「ユウイチロウさん」。それって誰?の純三郎。どしゃぶりの雨の中、健一郎を捜すなつみに、勇二郎は家に帰っているように告げる。なつみが、健一郎を捜しながら鍋島家に帰ろうとすると純三郎と会う。純三郎が、かまをかけるとまたしてもなつみは健一郎をユウイチロウと間違えた。なつみたちが家に帰ると、権造(若林豪)がくしゃみを連発。続いて帰ってきた勇二郎も、くしゃみをしだした。
『キッチンマカロニ』の定休日に海へ遊びに行った麦田なつみ(竹内結子)と鍋島純三郎(妻夫木聡)たち。なつみと純三郎が、ちょっと良い雰囲気になりかけた時、光四郎(山下智久)が割って入った。光四郎は、突然なつみに告白して・・・。 帰り道は大渋滞。純三郎の友人・酒井(EITA)の車内で、純三郎と光四郎はなつみを好きかどうかでもめている。そんな2人に、なつみは「私、本当にお兄さまを愛しているの」と、酒井の車を降りて、塩見トマト(伊東美咲)の車へ。しかし、トマトも同乗する牛島ミノル(山田孝之)と何やらもめている。仕方なく、酒井の車に戻るなつみ。 鍋島家に帰ると、勇二郎(江口洋介)と権造(若林豪)が純三郎の帰りを待っていた。純三郎は、権造から伝統のデミグラスソース作りを教わるのだが、なかなか同じ味を出すことが出来ない。夕食時、明日発売の雑誌に『キッチンマカロニ』が掲載されることで盛り上がるなつみや純三郎たちに、勇二郎が「明日からしばらく休むわ」と切り出した。純三郎は反対するが、権造は「いいんだ」と勇二郎の休みを許可する。 月曜日、開店前の店からスーツ姿の勇二郎が出かけようとする。そこに、なつみが来た。神社でくじを3本買ってきたなつみは、いやがる勇二郎に一本引かせて、出かけるのを見送る。その頃『しおみ』のトマトが、配達に行こうとすると、店に男が訪ねてきた。その男は、『キッチンマカロニ』に同居する女性について聞きたいと言う。
『キッチンマカロニ』の朝。鍋島純三郎(妻夫木聡)と光四郎(山下智久)は、痛みに耐えながら仕込みをしている。牛島ミノル(山田孝之)に、痛みの訳を聞かれた2人は、勇二郎(江口洋介)に、昨晩殴られたのだと答えた。と、そこに当の勇二郎が腰を押さえながら出てきた。麦田なつみ(竹内結子)が、心配そうに付き添っている。勇二郎は間違ってなつみに蹴られたのだ。そして純三郎と光四郎は、なつみと一緒にいたことで、恋愛禁止を標榜する勇二郎に誤解されて殴られたのだ。 ランチタイムになった。引退を宣言した権造(若林豪)も、カウンターで混み合う店内を見回している。そんな権造を見たミノルは、昨日のことを思い出す。千葉県警の2人の刑事が、なつみを訪ねてやって来たのだが、権造は知らないと追い返していたのだ。ミノルが、なつみの過去を教えようとすると、権造はそれも断った。そして、権造は刑事が来たことを誰にも言うなとミノルに念を押したのだった。
家長の鍋島権造(若林豪)を亡くした『キッチンマカロニ』。しかし、店を開店して悲しみを吹き飛ばそうとしていた。麦田なつみ(竹内結子)は、自分の素性を権造に明かせなかったことが心残り。夏休み中の光四郎(山下智久)は、母方の田舎がある千葉に出かけてしまう。光四郎は、彼なりに父の死を忍んでいるのだ。 そんな日の夕方、一人の男性客・佐々木敏明(石黒賢)が店にやって来た。店に入った佐々木は、純三郎(妻夫木聡)らを懐かしそうに見て、権造の姿を探す。だが、勇二郎(江口洋介)から亡くなったことを聞くと「何もかも変わった」と残念そうに帰ってしまった。店の前で、佐々木がその佇まいを見ているとなつみが買い物から帰って来る。警察かと思い、緊張して佐々木とすれ違うなつみ。そんな、なつみを佐々木が振り返って見ていた。 その夜、純三郎はデミグラスソース作りに励んでいたが、まだ伝統の味に近づけずにいた。そんな純三郎に、勇二郎はなつみのことは本当に辞めておけと釘を刺す。純三郎があっちは俺のことなんか何とも思っていないからと言うと、勇二郎は女は何を考えているか分からないし、兄弟で女をとりあうなんて切ないだろうというのだった。逆に、純三郎が秀美(梅宮万紗子)との関係を勇二郎に聞く。すると勇二郎は、しばらく距離を置くつもりだと答える。さらに、なつみのことをどう思うかを尋ねる純三郎に、勇二郎は嫁としてはいまいちだけど、ウエイトレスとしてはなかなかと言う。そして、勇二郎は純三郎に、明日から厨房に入るようにと命じた。
『キッチンマカロニ』にいる麦田なつみ(竹内結子)を訪ねて矢崎修史(森田剛)がやって来た。店のガラスを割って、強引に店内へと踏み込んだ修史は「寂しかったよ」と、なつみを抱きしめる。驚いて見ている鍋島勇二郎(江口洋介)、純三郎(妻夫木聡)、光四郎(山下智久)の前で、修史は刑務所を出てからずっとなつみを探していたと言う。なつみが修史の抱擁から逃れようとすると、殴られてしまう。止めに入った純三郎や勇二郎も同じ目に遭う。光四郎は、携帯で外に連絡しようとする。しかし、修史に見つかり携帯を壊されてしまった。修史が、なつみを強引に連れて行こうとすると純三郎は必死に止める。すると、またも修史は純三郎に暴力を振るう。意識を無くした純三郎に変わって、勇二郎と光四郎は、なつみは自分たちの家族だから連れて行くなと修史に告げる。家族という言葉に反応した修史が、なつみの過去を明かそうとした時、塩見トマト(伊東美咲)がやって来た。店内の様子に強盗かと驚いて、トマトが大きな声を出すと「何度でもここに来てやる」と言い、レジにあった金を奪って修史は出て行った。
店に迷惑をかけられないと、麦田なつみ(竹内結子)は矢崎修史(森田剛)と一緒に行ってしまった。翌日の『キッチンマカロニ』の厨房では、鍋島純三郎(妻夫木聡)が激しく落ち込んでいる。勇二郎(江口洋介)は、どんなことがあっても店を開けなくてはいけないと言うが、純三郎は納得できない。牛島ミノル(山田孝之)も、それが自分たちの使命と勇二郎の言葉に相槌を打つ。そんなミノルを、野菜を届けに来ていた塩見トマト(伊東美咲)が外に連れ出した。純三郎は、勇二郎こそ元気なふりをしているだけと、痛いところをつく。そこに、光四郎(山下智久)が飛び込んでくる。テレビで修史のニュースが流れていたのだ。ニュースによると、修史がコンビニ強盗をしようとしたところ、居合わせた女性がキックで撃退したらしい。「なつみさんだ!」と、純三郎が反応する。 その頃、なつみは修史と一緒に歩いていた。なんで罪を重ねるのかと尋ねるなつみに「俺はそういう男」と開き直る修史。逆に、なんで自分に着いてきたのか? と、問われると「これ以上、あの店に迷惑をかけられないから」と答える、なつみだった。
『キッチンマカロニ』の定休日。鍋島純三郎(妻夫木聡)は、塩見トマト(伊東美咲)、光四郎(山下智久)、牛島ミノル(山田孝之)、酒井昴(EITA)たちとキャンプに出かけた。当然、純三郎は麦田なつみ(竹内結子)も来るものと思っていたのだが、遅れて来たトマトとミノルが乗っている車に彼女の姿はない。ミノルによると、なつみはドアの修理が気になるとキャンプをキャンセルしたらしい。と、いうことは、現在鍋島家には、なつみと勇二郎(江口洋介)が2人きり・・・。純三郎の心は騒ぐ。バーベキューを早く終わらせて、早々に家路につくのだが、道路は思わぬ大渋滞。 2人っきりのなつみと勇二郎は、なかなか帰ってこない純三郎たちを待たずに夕食を食べようとしていた。その時、なつみはカレンダーの印に気づく。どうやら、明日は勇二郎の誕生日らしい。しかし、勇二郎の様子が変。なぜかソワソワと落ち着きがないのだ。さらに、停電はするは、窓を開ければセミが入ってくるは・・・。しかもなつみは、セミが大嫌い。必死に居間を逃げ惑う。すると、大嫌いなセミがなつみの頭に止まってしまい、なつみは、卒倒するがセミは離れようとしない。ここは男と勇二郎、手に倒れたなつみにまたがって頭のセミに手にしたおわんをかぶせた。大成功! なのだが、そのおわん、どうする? 超接近したままの、なつみと勇二郎。セミの羽音より、自分の心臓の音の方が聞こえるくらいにドキドキ。運がいいのか悪いのか・・・そこに、純三郎と光四郎が帰ってきたからたまらない。言い訳しようと、勇二郎が立ち上がった途端におわんがずれて
鍋島勇二郎(江口洋介)は、純三郎(妻夫木聡)に麦田なつみ(竹内結子)を好きになってしまったと告白。その様子を、当のなつみが見ていた。彼女の存在に気づいた勇二郎は、突然走り出す。なつみも、純三郎を残して勇二郎の後を追った。息を切らせた勇二郎に追いついたなつみ。勇二郎は、なつみに純三郎への告白は深い意味で言ったんじゃなく「浅い意味だ」と言い訳。なつみ・・・分けがわからない。その頃、近くのラーメン屋で健一郎(堤真一)と矢崎修史(森田剛)が偶然鉢合わせしていた。 塩見トマト(伊東美咲)が『キッチンマカロニ』へ配達に来ると、牛島ミノル(山田孝之)が悩んでいる。光四郎(山下智久)の友人、アヤ(高木麻衣子)からデートに誘われたが断ってしまったのだ。「今は、仕事が大事」というミノルに、トマトは「そういう硬派な男って好きだな」と言って、勇二郎と入れ違いに帰っていった。立ち尽くすミノルに勇二郎が理由を尋ねると「自分は恋に落ちたのかもしれません」。不器用な男がもう一人、恋に目覚めてしまったようだ。一方、なつみは権造(若林豪)の遺影に「このままじゃ、いけないんですよね」と語りかけていた。なつみが、ホールでディナータイムの準備をしていると、純三郎が来て「なつみさんのこと、もうやめるから」と言う。勇二郎といい、純三郎といい・・・あきれてしまう、なつみ。
『キッチンマカロニ』を経営する鍋島家の長男、健一郎(堤真一)が帰ってきた。相変わらず調子の良い健一郎は、麦田なつみ(竹内結子)が、まだ店にいるのを「自分を待っていてくれた」と解釈。しかもまたしても、婚約者として家族に紹介しようと女性を連れてきていたのだ。唖然とする純三郎(妻夫木聡)、光四郎(山下智久)ら兄弟と牛島ミノル(山田孝之)、川端守(田窪一世)。健一郎を待ちつづけたと思っている勇二郎(江口洋介)は、掴みかかっていく。そこに『第1回ミス日本橋』コンテストへ一緒に出場しようと、塩見トマト(伊東美咲)がやってくるが・・・それどころではない。 つけあがる健一郎は、責任とってホントになつみと結婚してあげるなどと言う。すると、健一郎になつみのドロップキックが炸裂。それでも懲りない健一郎。すると、ついになつみが健一郎の婚約者ではないことをみんなの前で宣言した。なつみは、嘘をついていたことを勇二郎に謝る。事情を知っていた純三郎も頭を下げるが、勇二郎は納得できない。権造(若林豪)の遺影に手を合わせた健一郎は、兄弟を前に父親との約束を守るため、やはりなつみと結婚すると言う。すると純三郎と光四郎は、自分たちもなつみが好きだと反論。勇二郎は、黙っているのだが・・・。 いたたまれずに外に出たなつみの足は公園へ。公衆トイレ附近で、矢崎修史(森田剛)の姿を探す。と、近くの公衆電話が鳴った。なつみが出てみると「もしかして、俺を探してるの?」と、修史の声。修史は、何もかもやりつくしたから、後はなつみと約束した『キッチンマカロニ』のランチを食