「モノの壊れやすい線」が視える志貴。親戚の家で生活していた彼は、父の死を機に実家に戻ることになるが、引越し当日、体調を崩して学校を早退してしまう。帰宅途中、街中で一人の女性に目を奪われる志貴。真っ白い肌。整い過ぎた顔。圧倒的な存在感、まるで人外の様な…。その瞬間、志貴は自分を見失っていく。
志貴の前に現れたアルクェイドと名乗る女性は、自分を吸血鬼だと語った。この街で多発する連続猟奇殺人事件は他の吸血鬼の仕業で、それを滅ぼしに来たのだと。アルクェイドは彼に協力を求める。
アルクェイドの部屋で目覚めた志貴は、ホテルで多数の行方不明者が出たというニュースを見た。残されていたのは大量の血痕と獣の毛。二人を襲った「混沌」と呼ばれる吸血鬼ネロの仕業だった。
深い傷を負った志貴は、遠野家の門前で倒れてしまった。目覚めると自室のベッドの上。傷は思っていたほど酷くなかった。目覚めるのを待っていた秋葉がここ数日、何をしていたか執拗に訊く。
ネロは殺人事件とは関係なく、アルクェイドを狙って現れた刺客だという。吸血鬼ロアが事件の真犯人であり、彼に使役されている「死者」を狩ることが彼を探し出す手掛かりだと聞いた志貴は?
志貴は学校で、数人のクラスメイトたちが行方不明という噂を耳にした。もしかしたら吸血鬼に…。そんな不安が過ぎる中、アルクェイドが再び学校に現れ、志貴を遊びに誘う。
志貴は乾たちと遊園地に行く約束をしていた。心配する秋葉が自分も付いて行くと言い出す。秋葉のことを紹介する志貴。だが、秋葉はシェルに対して無愛想な態度をとり、志貴を怒らせてしまう。
志貴たちが行った遊園地で猟奇殺人事件が起こった。遊園地から帰って来た後、元気のない秋葉は体調を崩して寝込んでしまう。志貴は秋葉の具合がよくなるまで出掛けるのを控えることにするが…
顔を包帯で覆った男がナイフを手に襲い掛かった。志貴の急所にナイフを突き剌そうとする男。志貴は危機を免れるが、胸の傷痕から血が噴出し、その場に倒れてしまう。
約束を破ったことに腹を立て、志貴の部屋に押し入ったアルクェイド。デートに連れて行ってくれたら許すという彼女の言葉に頷く志貴。楽しい時間を過ごすうち、彼女は意外なことを口にする。
アルクェイドの瞳が金色に変わり、志貴に向かってきた。志貴の目の前まであと一歩となったとき、アルクェイドの行く手を遮るように剣が放たれる。現れたのは、法衣を身にまとったシェル。
アルクェイドの部屋で目覚める志貴。しかし、隣にいたはずのアルクェイドの姿はなく、テーブルの上には一通の置手紙が残されていた。