役員予算使い込み犯人を捜し出すため、ワンダーエレクトロニクス社の秘書室長となったゴウ(唐沢寿明)とその部下アユム(反町隆史)は、最年少なのに秘書のリーダー格であるシズク(木村佳乃)を怪しいとにらんだ。「シズクと付き合って探れ。そして、やってしまえ。本当は俺がやりてーけど」と、すけべたらしく命じるゴウに、アユムはあ然とするのみだった。だが、秘書室には冷ややかなムードが漂っていた。「秘書室から出て行くこと」を条件に、愛人宅で倒れた役員の処理を秘書たちに任せたにもかかわらず、ゴウが現れたからだ。ミン(一戸奈未)が、小声で「みんな怒っている」とゴウに耳打ちする。案の定、シズクは「卑怯者」とゴウを罵る。しかし「君の前では汚れでいい」とゴウは全く意に介する気配もない。アユムの仕事は、情けなく厳しいものであった。この日は、専務の妻が突然コンサートに行きたいと言い出し、そのチケットを裏を介して入手するものだった。携帯電話でキイコ(小雪)に指示されながら、街を駆け巡る。