河原寿郎、陽子夫婦は性格が正反対。 年齢に合ったシックな生活を求める寿郎に対して、陽子は若さに執着し、食べ物もファッションも車もハデなものばかり好んでいる。 その上若い男性と浮気までしていた。 年齢を気にするふたりの心は学生服とセーラー服姿に見える。 遠くにいても読めてしまうほど強い陽子の心を読むたび、七瀬は彼女に引かれていく。心の中にあふれる欲望がとても清々しく思えるからだ。 しかし愛人に振られたことから陽子の心に焦りが見え始めた。 乱れた意識で、愛車の真っ赤なスポーツカーのスピードをあげた陽子は事故に遭ってしまう。 七瀬ははじめて人が死ぬときの精神を感応し、絶叫する。