“医龍”こと朝田龍太郎(坂口憲二)が、明真大学付属病院を去ってから数年—。 明真はかつての野口賢雄(岸部一徳)のスキャンダルもあり、患者数は激減。優秀な医師は他の病院へ流れ、外科医のレベル低下により目にあまるばかりで訴訟も絶えないなど、いまや信用はすっかり地に落ちていた。そんな中、新学長となった鬼頭笙子(夏木マリ)が記者会見を開き、教育・臨床・研究を柱に明真の再建を目指すと宣言する。同じ頃、アメリカでは加藤晶(稲森いずみ)が幼い少女の心臓移植を成功させ外国人医師たちを驚愕させていた。そして、とある戦地では朝田が爆撃により負傷した女性の治療にあたっていた。 明真のERに、バイク事故により川に放り出された患者が運び込まれてきた。すぐさまオペに入る伊集院登(小池徹平)と木原毅彦(池田鉄洋)だが、心臓のみならず脳出血の疑いも出てきて手のくだしようのない状況に、諦めて閉胸しようとしたその時、オペ室に朝田が現れた。朝田はオペ続行を告げ、見事な手腕で成功させる。見学室では、その一部始終を鬼頭と加藤が見つめていた。さらに鬼頭は藤吉圭介(佐々木蔵之介)が勤める病院を訪れ、明真に戻り再生医療研究を完成させるよう説得する。明真でチームドラゴンの復活が噂される中、荒瀬門次(阿部サダヲ)は、1年前に起きた執刀医のミスにより患者を死なせてしまった事件以来、オペには入らなくなっていた。 ある日、鬼頭に藤吉から電話が入り、研究を続けながら患者もみることを条件に明真へ戻ることと、転院させたい患者がいることを告げられる。 患者は17歳の菅谷有希奈(桜