三平は茜屋流の投網を教わるため、新司とともに故郷、紀の川に向かった。三平たちは、そこで新司の祖父が投げる小鷹網の美しさに目を奪われる。「無心で投げなければ網は開かない」、祖父の言葉になにかを感じ取った新司は投網の勘を取り戻し、また行き詰っていた歌を完成させる。自分にとっての歌とはなにか、そして本当の居場所はこの故郷の自然の中だということを自覚した新司は、ある決心をする。