めだかヶ丘出張所で、資源再処理研究センターの火災で殉職した植木(モロ師岡)の消防葬が行われた。葬儀には、所長の五味(鹿賀丈史)以下、め組の隊員たちはもちろん、植木の元同僚たちも駆けつけ、最後の別れを惜しんだ。同じころ、大吾(山田孝之)は、病院のベッドの上にいた。大吾も爆発事故に巻き込まれて、負傷していたのだ。ケガは順調に回復していたが、事故のことや植木の最後の笑顔を思い出す度に、激しい嘔吐に見舞われ、もがき苦しむ大吾。まひる(内山理名)、純(ミムラ)、甘粕(塚本高史)の3人は、そんな大吾のことを心配して見舞いに訪れた。しかし大吾は、誰とも会いたくないという。そんな大吾の態度に業を煮やした甘粕は、大吾のいる病室に飛びこみ、辛いのはみんな同じだ、と怒りをぶつけた。さらに甘粕は、応援してくれた植木のためにもレスキュー試験を受ける、と大吾に宣言する。が、まるで抜け殻のような状態の大吾には、そんな彼の思いは届いていないようだった。 その夜、病院の屋上に佇む大吾のもとに、静香(小西真奈美)がやってきた。静香は、努めて明るく大吾を励まそうとした。すると、「オレが残れば良かった・・・」とぽつりと言う大吾。こみ上げてくる思いを抑えきれず、嗚咽する大吾の姿に、静香も言葉が見つからなかった。 数日後、退院した大吾は、植木の眠っている墓を訪れた。大吾は、五味(鹿賀丈史)からもらったドッグタグをポケットから取り出すと、静かに墓に置いた。そこにやってきた純は、大吾が消防士を辞めようと思っていることに気づく。自分のふがいなさに苛立つように弱音を吐く大吾。すると純は、そんな大吾の頬をひっぱたき、「信じてるから・・・絶対に戻ってくるって」と言うと、ドッグタグを拾ってその場を立ち去る・・・。 純からその話を聞かされた平(石黒賢)たちは、さすがにショックを隠せないでいた。しかし甘粕だけは、辞めたいやつは辞めればいい、とそっけない。