殴られてもバイオリンを弾く両腕を必死で守ったバイオリニスト・岩崎要(世良公則)のプロ根性に、惹かれていく蝶子(古村比呂)。叔父・泰輔(川谷拓三)が、蝶子が一流の声楽家になれるか問うと、岩崎は、才能や努力だけでは一流の音楽家にはなれない、壁をこえるには何かが必要だが、それが何かはわからない、と答える。人として岩崎を見直し始めた矢先、蝶子は街を見知らぬ女と歩く岩崎を目撃してしまう。