杉山(小柳友)のもとに一本の電話が。それは故郷で醤油蔵を営む父親が倒れたとの連絡だった。母親によると、命に別状はないものの、入院しているという。休暇を取って実家に帰った杉山は、病床に伏せる父親の姿と、無人の醤油蔵を目にする。一人息子である杉山が跡を継がなければ、父親が長年守り続けた醤油蔵は潰れてしまうかもしれない。蔵を心配する親戚に「このまま警察官になるつもりか」と問われ、杉山は思い悩む。 ほどなく、学校に戻った杉山は、授業中も終始うわの空。一方の徹平(藤ヶ谷太輔)も、かつて自分の父親が起こした発砲事件が、本当は指示を出した上官側の過失だったと知って以来、何に対しても身が入らない。 その夜、杉山はこっそりと徹平を呼び出し、警察を辞めるかもしれないと打ち明ける。仕方ないといった口振りの杉山。しかし徹平に責め立てられ、思わず、自分だって辞めたくないのだと叫ぶ。杉山の内に秘めた苦しさを知った徹平だが、心のどこかに芽生えた警察への不信感から、彼を引き止めきれない。そしてついに杉山は学校を去ってしまう。Sクラスの面々はその背中を見送るが、誰も引き止める声をかけることが出来ず…。 そんな中、なんと徹平に県警の陸上部からスカウトの声がかかる。来週行われるマラソン大会で入賞すれば、長距離走の選手として入部が認められるというのだ。父親を陥れた上官が高村校長(鹿賀丈史)だと知った徹平は、警察官として高村の下で働くか、陸上部で長距離ランナーとしての活躍を目指すか、人生の選択を迫られる。