木下圭介(豊川悦司)は、娘の美雨(芦田愛菜)を預けている沼津の義父母、一夫(浜田晃)と愛子(岩本多代)のもとへ、引越しや転校の手続きに必要な書類を送った。圭介は、その封筒の中に、美雨への手紙も同封した。手紙の中で圭介は、夏休みの最後の日に迎えに行くがそのときに大事な話があるから聞いてほしい、と綴っていた。
その矢先、圭介の携帯電話に一夫から連絡が入る。美雨が、東京に帰る、と書き置きをして、ひとりでバスに乗ってしまったのだという。前夜、美雨は、一夫と愛子が見ていた書類の中に自分の名前があることに気づき、それは何かと尋ねた。愛子は困惑しながらも、ウソを言うわけにもいかず、美雨はこのまま沼津に住むことを話してしまったらしい。
バスターミナルに駆けつけた圭介は、美雨を見つけ、とりあえず家に連れ帰る。圭介は、美雨に自分の病気のことを正直に打ち明け、明日の朝、バスで沼津まで送って行く、と告げた。そして、中村産業の社長・中村富美夫(蟹江敬三)と妻の千恵子(丘みつ子)に、美雨が落ち着くまで沼津にいたいから夏休みを取らせてほしい、と申し出る。
あくる朝、圭介は、美雨を起こそうとする。が、美雨は、部屋の入口にバリケードを作り、沼津行きを拒否した。それを知ったアカネ(中谷美紀)は、説得役を買って出て、美雨に声をかける。部屋に入れてもらったアカネは、圭介と同じ病気にかかった義母を看病していたときの話を美雨に聞かせた。美雨に辛い思いをさせたくないから沼津で暮らした方がいいと圭介は思ったのではないか、と諭すアカネ。すると美雨は、辛くて苦しいのは父ちゃんと離れて暮らすことだ、と返し・・・。