病気と向き合うことを決意した木下圭介(豊川悦司)は、医師の古賀豊(安田顕)から受け取った生活の心構えや注意すべき点などが書かれた冊子に従い、禁煙や苦手なカボチャを食べたり、予定をメモに残すなどの行動を始めた。いつもと違う行動をする圭介に何か隠していると勘ぐる美雨(芦田愛菜)の追及に、隠し事はしていないとごまかす圭介。
小学校で美雨や新井小太郎(高木星来)ら生徒たちに作文書きの宿題が出された。『私の宝物』という題で、翌日に行われる授業参観で発表する作文と聞いて、美雨は何を書けばいいのか困惑する。同じ頃、「中村産業」に、数日前に圭介が打ち合わせをすっぽかしてしまった取引先から注文が入った。ただし、翌朝までに大量に納品しなくてはならず、全員気合いを入れてのハイペースな作業が続く。途中、工場に西脇アカネ(中谷美紀)あてに、夫の西脇拓哉からの荷物が届いた。受け取ったアカネはさっさと自分の部屋に戻ってしまい、何も聞けない中村富美夫(蟹江敬三)と千恵子(丘みつ子)は、心配をする。
作業の合間で美雨と夕食を食べていた圭介は、翌日の授業参観はスーツで決めて行くと宣言しつつ、今夜は仕事が遅くなるから先に眠っているように話す。素直にうなずいた美雨だが、宿題の作文がいまだに書けず、自分の部屋に戻ると白紙の原稿用紙を前に頭を悩ませる。一方、荷物を開封したアカネの手には圭介と同じアルツハイマーの本があり・・・。