身をもって合戦を体験し、大きなショックを受けた唯(黒島結菜)。戦勝の宴の宵に、芝居一座の女形・あやめ(森優作)と知り合う。その夜、若君・忠清(健太郎)のもとで地元の豪士の娘・鐘ヶ江のふき(中村静香)が一晩仕えると聞いて仰天する。あやめの手を借りて女の姿になった唯は、ふきに代わって忠清の閨(ねや)に忍び込むことに成功する。緊張のうちに忠清に向き合った唯。その寂しげな表情に胸をつかれる。言葉を交わすうち、忠清は「ふく」と名乗る唯の精一杯のふるまいに思わず笑顔に。ひととき吉乃(ともさかりえ)のもとに戻った唯だが、またも戦が始まると聞き、黒羽城へ駆けつける。若君にとって大変な戦いになろうとしていた。