心に傷を負った男女がささやかな希望を見いだす姿を描く。調理器具メーカーの会社員・加奈(仲間由紀恵)と左官・翔太(加瀬亮)は、駅のホームで線路に飛び込もうとした中年男性・誠(陣内孝則)をとっさに突き飛ばして助けた。だが誠は自殺する気はないと話し、加奈らに乱暴されたと警官・権藤(塩見三省)に訴える。
加奈(仲間由紀恵)と翔太(加瀬亮)は誠(陣内孝則)を助けたことを機に交流を重ね、親しくなった。過去の秘密を告白し合うが、加奈はそのときの翔太の不誠実な態度に傷つき、激怒。翔太は謝ろうと加奈の自宅近くをうろつき、偶然加奈の祖母・静江(八千草薫)と知り合う。一方、加奈は誠から連絡を受け、再び会う。
翔太(加瀬亮)は加奈(仲間由紀恵)に過去のことを話しだそうとするが、感情が高ぶって取り乱してしまう。後日、加奈と会った翔太はあらためて話そうと決意。だがそこに、加奈から呼び出された誠(陣内孝則)が現れ、誠が来ると知らなかった翔太は戸惑う。さらにその後、翔太は酔いつぶれた誠を家まで送ることになる。
加奈(仲間由紀恵)が、翔太(加瀬亮)の家を見たいと言いだした。戸惑う翔太から話を聞いた父・重夫(風間杜夫)らは、加奈を翔太の恋人だと誤解し盛り上がる。数日後、訪ねてきた加奈を重夫らは緊張気味にもてなす。翔太の部屋へ移動した加奈は、翔太が興味を持つケルト文化に触れ、翔太との距離を縮める。
加奈(仲間由紀恵)の父・朋也(岸部一徳)は、翔太(加瀬亮)の父・重夫(風間杜夫)が、内緒で通っている女装クラブで出会った人物だと知る。ひそかに会った二人は、この機会に女装をやめようと確認し合う。一方、好意を感じつつも踏み込めないでいた加奈は、翔太を呼び出し、自殺を考えるほど悩んだ自分の秘密を打ち明ける。
加奈(仲間由紀恵)は翔太(加瀬亮)と誠(陣内孝則)に、自殺を考えた理由を打ち明けた。翔太の気持ちは後日聞くと言い、加奈はその場を去る。翔太は加奈への思いを伝えようと、すぐに家を訪問。静江(八千草薫)と加奈の帰りを待つ中、静江に「ひ孫が欲しい」とせかされた翔太は、つい「子供を持つ気はない」と言ってしまう。
翔太(加瀬亮)は重夫(風間杜夫)から、朋也(岸部一徳)が二人の結婚に反対するため家に来たと聞く。加奈(仲間由紀恵)は勝手に進む結婚の話に戸惑い、結婚する気はないと翔太に話す。そんな中、翔太は「子供はいらない」と言ったことで静江(八千草薫)や朋也らとの間に生じた誤解を解こうと加奈の家を訪ねる。
静江(八千草薫)らは、加奈(仲間由紀恵)の部屋で養子縁組のパンフレットを見つけ、意味深な行動を取っていた翔太(加瀬亮)が無精子症だと疑いだした。朋也(岸部一徳)に話を聞いて動転した重夫(風間杜夫)は、加奈と直接話すことに。加奈は翔太と結婚しないのは自分の体の問題だと告白。翌日、加奈は家族にも同じことを明かす。
翔太(加瀬亮)の祖父・四郎(井川比佐志)は、子供を産むことができない加奈(仲間由紀恵)との結婚に反対。翔太は四郎に反発する。そんな中、加奈はすべての心配ごとを忘れて、初めて会った者同士としてデートを楽しもうと翔太に提案。加奈は翔太をホテルに誘うが、翔太は加奈の言葉に別れの決意を感じ、逃げ出してしまう。
加奈(仲間由紀恵)と翔太(加瀬亮)が互いに距離を置きだした。加奈と翔太の仲を心配した誠(陣内孝則)は、結婚に反対する四郎(井川比佐志)と朋也(岸部一徳)を訪問し、説得を試みる。だが、四郎らは誠を追い返してしまい、その後誠は姿を消してしまう。加奈と翔太は連絡が取れなくなった誠を捜すため、久々に再会する。
加奈(仲間由紀恵)と翔太(加瀬亮)はデート中、見知らぬ女性・美代(末永遥)からトイレに行く間だけと赤ちゃんを預かった。しばらく待っても美代は戻らず、翔太は警察に届けようとする。だが美代が戻る気がした加奈は、戸惑いながらも世話を続ける。やがて翔太からひそかに連絡を受けた誠(陣内孝則)らが現れる。