夏のある夜、満月堂の職人・奈津(貫地谷しほり)は見知らぬ二人組に道を聞かれる。丁寧に対応する奈津は、観光で浅草に来たと見えるほろ酔いの彼らの会話に「満月堂」という単語が出てきたのに驚く。
その翌日、満月堂に職人・竹蔵(尾美としのり)の妹夫婦がやってきた。妹の律子(有坂来瞳)は竹蔵に話があるというが、妹のことが苦手な竹蔵は詳しい内容も聞かずに満月堂を追い出す。しかし彼女たちを見て奈津はびっくり。昨夜道を聞かれた二人組だったのだ。その夜、陽介(細田よしひこ)や泰造(なぎら健壱)に誘われて居酒屋・まめ太に顔を出した奈津は、またまた竹蔵と妹夫婦に出くわす。
律子は実家を“自分たち夫婦のイタリア料理屋に改装する”と知らせに来たのだった。それを聞いた竹蔵は激怒。竹蔵の実家は祖父の代から続く和菓子屋で、竹蔵も実家を継ぐために満月堂で修行をしているのだ・・・。しかし律子は「高齢の父がいつまでも一人でやっていけるわけがない」と主張、伝えることは伝えたと店を出て行く。残された竹蔵は怒りのやり場がなく自棄酒を煽って酔いつぶれてしまう。
翌朝、酒の抜けた竹蔵は梅吉(國村隼)や光子(風吹ジュン)に実家の状況を説明するが、竹蔵が受けたショックは大きく、満月堂は暗い雰囲気に包まれ…。