黄昏れゆく世界に、ひっそりと残されている「陽ノ杜(ひのもり)市」。 謎の怪物「罪獣(ざいじゅう)」の襲来が街を騒がせる中、突如として現れた伝説の戦姫巫(いくさひめみこ)「ハートプリンセス」の活躍で、人々の平和な暮らしは辛うじて守られていた。 陽ノ杜学園中等部2年の“羽仁はるか”は、ちょっとおバカで夢見がちな女の子。 プリンセスに憧れる“はるかだが、ふと頭に降りてきたイメージを仲良しの“悌上たまき”に話すうち、秋の文化祭でミュージカルを上演しようと意気投合する。 その晩、“はるか”の元に「月猫族」を名乗る“仁ちゃん”が現れる。 「君には、仁の心があるとお見受けした。どうだい、ハートプリンセスになってくれるかい?」 「……プリンセス? 喜んで!!」 ミュージカルのロケハンに出かけた“はるか”達の前に、さっそく強欲の罪獣・アプレースティアが襲いかかる。 初めての変身チャンスに、高揚する“はるか”。 「仁に生きなきゃ、乙女が廃る! 愛の桃色牡丹、ピンクプリンセス!」 その時、はぐれていた“たまき”の悲鳴が響く。 「たまきちゃん!!」
罪獣アプレースティアの襲撃で、危機に瀕する“たまき”。 混濁する意識の中、脳裏に蘇るのは、陽ノ杜の街に辿り着くまでの旅の記憶。野党の襲撃を受ける危険な行路は、幼い移民の子には過酷なものだった。この東方移民会は、ほろびゆく世界の中、唯一のやすらぎの地として、陽ノ杜市にやってきたのだ。 ゴールド、パープル、グリーンのプリンセスたちと力を合わせ、激しい闘いの果て、ついに罪獣アプレースティアを倒すピンクプリンセス。 ピンクプリンセス初陣の勝利に喜び合うプリンセス達。だが、その戦いの背後には、怨念の牙を剥く罪獣使い「地狼(つちいぬ)」たちの不気味な姿があった。
陽ノ杜学園中等部2年の“義堂あみ”は、下町の中華料理店の看板娘。義理の両親が苦労しながら店を切り盛りしている、その姿を幼い頃から見ながら、手伝いに明け暮れる毎日を送っている。 そうとは知らず、文化祭に向けたミュージカルの準備がてら、来店する“はるか”と“たまき”。 そこで、“はるか”と“あみ”が口ずさんでいた鼻歌がなぜか一致する偶然が起こる。 「これって、絶対運命ディスティニーだよ!」 感激した“はるか”は、“あみ”を熱烈にミュージカルに誘うが、“あみ”は店の手伝いを 理由に頑なに断り続ける。 しかし、そんな“あみ”にはもうひとつ、人に言えない悩み事があって......
しとしと雨の降りしきる、陽ノ杜学園のある一日。 高等部2年生の智鳥かなで、吉忠まこと、大信めぐみの3人は、苛立っていた。 自分たちをパープル、グリーン、ゴールドのハートプリンセスに選んだ月猫族が、何か大きな秘密を隠しているのではないか、と。 一方、人間の姿で学園に潜伏している吠上房之介たち4人の地狼族もまた、迷っていた。 彼らに力を貸す 謎の「仮面の男」の思惑に、この先も乗り続けていいのか、と。 そんな中、学園に新任教師カナモリが赴任。 ミュージカルづくりを進める、はるかたちの部活の顧問になると 宣言するのだが...
はるかたちを熱血指導するカナモリは、ミュージカルへの姿勢を「ゼロから叩き直す」合宿を強いる。その場に居合わせてしまった風紀委員"牟礼ゆかり"も参加する羽目に。 合宿先は「この世の果ての境界線」 そこは、自分の姿を見つめ直す地だと話すカナモリ。 峡江鉄道に乗って向かう道中、はるかたちの行く手を阻むかのように罪獣「オクネーリア」が出現する。 一方、パープル、グリーン、ゴールドの3人は、罪獣と風車の因果関係を調べる為、風車の調査をしていた。 が、謎のホールに吸い込まれ、オクネーリアのもとへ。 断罪を試みるも、オクネーリアの放ったバリアに閉じ込められてしまう。 先輩たちのピンチに、助けに向かうピンクとブルー。 だが、ピンクも捕まり、ブルーは一人苦戦を強いられる。 列車を救おうと戦うハートプリンセスたちを見つめるゆかり。 月猫族の礼ちゃんが現れ、ゆかりにハートプリンセスになることをお願いするが…
房之介が地狼族かもしれない。と疑心が拭えないたまき。 ミュージカルの練習中も、集中できないで考え込んでしまう。 夜、勉強も手につかず思い悩むたまきの元に、月猫族の悌ちゃんが現れる。 たまきにブラックプリンセスとしての覚醒を促すも、何者も信用できないたまきは悌ちゃんのお願いを断ってしまう。 一計を案じた悌ちゃんと仮面の男の策略で、廃墟となった映画館に呼び出されるたまきと房之介。 そこで、房之介は「この世界の真実」として、地狼族や月猫族のこと、ヒノカミと呼ばれるものの存在、そして、プリンセスがなぜ戦わなければならないのか?を語る。 信じられない想いで、房之介の言葉に耳を傾けるたまき。 と、業を煮やした悌ちゃんがたまきを無理やりブラックプリンセスに変身させる。 更に、仮面の男が‘ツミトガノカケラ‘を使って、たまきを罪獣化させてしまう。 「私は地狼も月猫も人間も…信じない!」心の中で葛藤するたまき…
ミュージカルの練習も佳境に入るはるかたち。 とある練習の日、はるかはミュージカルのストーリーが気になっていた。 「違う! こんな気持ちじゃない!」 悶々とする気持ちのはるか。 「もう勿忘郷(わすれなのさと)にでも行っちゃおうかな」 小さい頃、母に教えられた「勿忘郷(わすれなのさと)」の話をたまきにするはるか。 「幻影列車」に乗って行った「勿忘郷(わすれなのさと)」とは、まだ地狼族たちが繁栄していた頃の「狼郷(いぬざと)」のことであった。 陽ノ杜の人たちが忘れ去ってしまった過去にはいったい何があったのだろうか…。
黄昏れゆく世界に、ひっそりと残されている「陽ノ杜(ひのもり)市」。 謎の怪物「罪獣(ざいじゅう)」の襲来が街を騒がせる中、突如として現れた伝説の戦姫巫(いくさひめみこ)「ハートプリンセス」の活躍で、人々の平和な暮らしは辛うじて守られていた。 陽ノ杜学園中等部2年の“羽仁はるか”は、ちょっとおバカで夢見がちな女の子。 プリンセスに憧れる“はるかだが、ふと頭に降りてきたイメージを仲良しの“悌上たまき”に話すうち、秋の文化祭でミュージカルを上演しようと意気投合する。 その晩、“はるか”の元に「月猫族」を名乗る“仁ちゃん”が現れる。 「君には、仁の心があるとお見受けした。どうだい、ハートプリンセスになってくれるかい?」 「……プリンセス? 喜んで!!」 ミュージカルのロケハンに出かけた“はるか”達の前に、さっそく強欲の罪獣・アプレースティアが襲いかかる。 初めての変身チャンスに、高揚する“はるか”。 「仁に生きなきゃ、乙女が廃る! 愛の桃色牡丹、ピンクプリンセス!」 その時、はぐれていた“たまき”の悲鳴が響く。 「たまきちゃん!!」