「燭台」での最後の日にママたちに別れの挨拶をした元子だが、同じく燭台からカルネに移る波子は顔を出さず、楢林と会っていた。元子は楢林を店の太い顧客として期待していたが、愛人になるのは避けたかった。一方、波子は楢林を自分のパトロンにしようと積極的だった。そんな中、元子は銀行に呼び出され、条件として「黒革の手帖」を渡すことで返金の要求は一切しないと言われる。元子は上層部の署名による念書を取ることに成功し、「カルネ」の開店準備を進める。しかし、実家では思わぬ問題が起こっていた…。