全国の警察署長のピンチヒッターとして、各地を転々としている風間昭平(北大路欣也)。今回、風間は四国最東端の街、徳島県阿南市の阿南中央署へ赴任することになった。 風間は、副署長の河田慎哉(近藤芳正)から署長専属の秘書官を用意したと言われ、地域課の清水由紀(東ちづる)を紹介される。清水は徳島県内の数々の所轄署を渡り歩いている女性警官だった。そんな中、午尾(ごお)の滝で男性の変死体が発見されたと一報が入り、風間は清水とともに現場へ。 遺体の背中には刺し傷があり、首には絞められた痕が残っていた。風間は遺体の手に付着した土が、殺害現場周辺のものではないことに気づく。さらに被害者の遺留品の手帳には不思議な数字が書き込まれていた。 殺されたのは、かつて阿南西高校の投手として甲子園でも活躍した三木宏隆(本宮泰風)と判明。三木の母校を訪ねた風間は、三木が高校生の時に壊した肘のせいで野球人生を断たれてしまったことを知る。当時、三木とバッテリーを組んでいた捕手の坂本和彦(別所哲也)が今、阿南西高校のコーチをしていると聞き、風間は坂本からも話を聞くことに。坂本はプロの道へ進んだが二十代半ばで引退し、大阪で板前をしていたが、最近、故郷の阿南に戻っていた。料理屋で働きながら、母校のコーチや少年野球の指導をしているという。坂本には11歳になる息子の進平(田中蒼馬)がいるが、進平は1歳の時に、心臓の手術を受け、今でも運動は禁止だという。 調べにより、三木の遺体に付着していた土は大谷焼の粘土である可能性が高まり、風間と清水は大谷焼を扱う窯元を訪ねる。最初に向かった森陶器に着くと、二人は鳴門北署署長・益田純一郎(伊武雅刀)と、職人の森信吾(大杉漣)が話し込んでいる姿を見かける。不思議に思うなか、森や田中武士(仁科貴)ら職人たちに三木の写真を見せるが、知らない男だと言う。 一方、阿南中央署刑事の津村健吾(阪田マサノブ)らは、三木が働いていた建設会社で、三木がヤクザ者らしき男ともめていたという話を聞く。男は本郷力也(木下通博)で、津村らが聴取すると、借金を回収しようとしていただけだと犯行を否認。逆に三木殺しの犯人は中谷充(國本鍾建)だと言い出す。三木が殺された日の昼に、三木と中谷が激しく口論していたのを見たと言う。中谷を調べると、三木は中谷が経営するバーで働いていたことがあったが、三木殺害時刻に