ある日、現金輸送車を襲う強盗事件が発生する。警備員で、刑事部長・黒川鉄晴(大和田獏)の息子を人質に逃走。さらに警視庁に犯人から「このまま走らせろ。邪魔が入ればその場で殺す」との電話が入り、副総監・長曾我部隆治(山下真司)らに緊張が走る。犯罪科学分析室が車の場所を特定するが、警察のシステムに何者かが侵入。通信が途切れてしまう。復旧しモニターに映し出された車のルートは川崎工場街。捜査一課長・岩瀬泰司(西村雅彦)の指示で捜査員が急行するが、犯罪科学分析室長・藤江康央(伊原剛志)は、別ルートから犯人を追い始める。 藤江が違和感を覚えていた架線下トンネル近辺を、藤江の部下の倉田剛士(手塚とおる)と天城久美子(佐藤めぐみ)が調べ始めると、ちぎれた黒いゴムバンドを発見する。その様子を分析室で見ていた藤江は、その分析力で現金輸送車と、その奥を反対方向に走って行く幌付きの業務用トラックが映る防犯カメラの映像を見つけ出す。一方、川崎工場街に向かった捜査員たちは、停車している現金輸送車に突入するが、空振りに終わってしまう。 システムダウン中の走行距離が引っかかっていた藤江は、犯人が企てたカラクリに気づき、犯人を追いつめるが、犯人は何者かによって射殺されてしまう。その時死亡した犯人の携帯を通して、主犯から藤江へメッセージが…「あんたとなら少しは楽しめそうだ」「また会いましょう、藤江さん」…そう言葉を残した直後、が見つからぬまま、人質が遺体となって発見される。 一年後。再び現金輸送車が襲われ二億円が強奪される事件が発生する。さらに警視庁に犯人から電話が入り、藤江を出すよう要求。「現金輸送車を強奪した。また奪い返してみるか?」――あの一年前の犯人からだ。送られてきた映像には、誘拐された参事官の西尾雅紀(久ヶ沢徹)の姿が。「午後7時まで生かしておいてやる」残り時間はあと5時間…。 事態が混迷する中、刻々と迫るタイムリミット。さらにもうひとつの誘拐事件が発生し――。