加賀藩・前田家の末裔で石川県警捜査一課の前田勝利(三宅裕司)は、検挙率ナンバーワンを誇り“金沢のコロンボ”と呼ばれる刑事。 ある日、勝利は母の光江(野際陽子)と一緒に金沢ミス着物コンテストを見物に行く。ステージには着物美人が並び、審査員席には人気の加賀友禅作家・連城志乃(伊藤かずえ)の姿もあった。 1週間後、京都の寺で岡林夏美(渋谷飛鳥)が死体で発見される。夏美は京都在住だが、先日の金沢ミス着物コンテストに出場し優勝した着物モデルだった。死体は頭部を石で殴られ、鋭利な凶器で首を何度も刺されていた。 翌日、勝利のもとを警察庁の上野雅(浅野ゆう子)が訪れる。雅は広域特捜課に異動していて、今回、京都府警と石川県警の捜査に協力することになったという。実は夏美は3年前に金沢で起きた強盗殺人事件で容疑者の一人だった。それは天才といわれた加賀友禅作家・島森万葉(西興一朗)が殺害され、未発表の加賀友禅「花がたみ」が盗まれた事件で、今も犯人は逮捕されていなかった。しかし行方不明の「花がたみ」が、夏美の死後、そのマンションで発見され、夏美が万葉殺しの犯人である可能性が高まったというのだ。 勝利と雅は、万葉の妻・菊音(黒坂真美)のもとへ聞き込みに。菊音は発見された「花がたみ」の写真を見ると、夫が作ったものに間違いないと答える。その後、二人は勝利のなじみの女将・西牧良子(藤吉久美子)が営む料理店へ。雅がタブレットで明日の予定を確認していると、覗き込んだ勝利の目に「午前10時京都府警前田利康刑事」の文字が飛び込む。前田利康(里見浩太朗)は、勝利の叔父で“京都のコロンボ”と呼ばれる京都府警のベテラン刑事だった。 京都へ向かった勝利と雅。利康と合流し、万葉の父で京友禅界の重鎮である島森麟太郎(名高達男)に会うが、麟太郎は話すことは何もないという。麟太郎は京友禅を捨て加賀友禅に転向した息子を許せずにいるのだ。次に勝利らは夏美殺害現場の寺を検証。すると子供がやっと通れるほどの小さな抜け道を見つける。さらに勝利は枝に引っかかったお守りを発見。それは金沢の神社・安江八幡のものだった。 その後、夏美のマンションで着物雑誌を見た勝利は連城志乃の記事に目をとめる。記事から志乃は夏美、カメラマンの佐々岡巧(長濱慎)と仕事をしていることが分かる。しかも佐々岡もかつて万葉殺しの容疑者の一人だった。さらに雑誌に掲載さ