奥多摩の河原で女性の遺体が発見される。女性は飲食チェーン店を経営する野沢真須美(坪井木の実)で、胸部を刺され、道路から30メートル以上も下の河原に転落したようだ。現場には26.5センチの靴跡が残されていた。 捜査に当たる広瀬和宏(村上弘明)は真須美が宿泊していた旅館を訪問。女将(和泉ちぬ)の話で、旅館にはいつも一人で来ていた真須美が、今回は50代半ばの男性を伴って宿泊したことがわかる。来たときは仲のいいカップルに見えたが食事を運ぶ際に男の怒号が聞こえたといい、男性は翌日の朝に旅館を出たという。 その後、その男性とは別の若い男から電話が入り、その直後に真須美は出かけて殺されたらしい。 広瀬らは関係者で50代半ばの人間を調べるが、旅館に宿泊した男性はなかなか見つからない。そんな中、真須美が飼っていた猫が「トンキニーズ」という珍しい猫であることが判明。その種類に覚えのある広瀬と那須恵一(加藤剛)は、20年前の汚職事件の捜査中に市役所の建築課課長補佐・宮地康生(永井裕久)が死亡した事件を思い出す。 広瀬らは宮地が汚職事件の口封じのために殺されたのではないかと疑い、宮地の衣服についていた猫「トンキニーズ」の毛を頼りに捜査をしていたが、結局、上層部からの圧力もあり宮地の死は「自殺」と断定されてしまったのだった。 予感は的中し、その当時の猫の毛と真須美の飼い猫のDNAが子か孫、親子関係にあることが判明、真須美が宮地の死に関わっていた可能性が浮上する。 一方、旅館に宿泊した男性は建設会社社長・白石義三(菅田俊)と判明、真須美の死亡時刻のアリバイを聞くと、市役所の会議に出席していたという。市役所へ確認に行った広瀬はそこで宮地康生の息子・宮地貞夫(須田邦裕)と再会。貞夫は父親と同じ建設課で働いていた。貞夫の靴のサイズが26.5センチと知った広瀬は、事件の夜「芝居を見ていた」という貞夫の行動を調べることにする。 貞夫は同伴した女性について一切口を割らないが、広瀬らはやっとのことで目撃者を探し当てる。介護福祉士をしている松崎典子(中山忍)を訪れて話を聞くと確かに貞夫は劇場にいて、「アケミ」という女性と一緒にいたと証言するが…。