照明オタクのハルカ(黒島結菜)と店長西谷(古舘寛治)のもとを訪ねてきたのは電球が欲しいという、すし屋の大将(イッセー尾形)。しかし、ハルカは自身の強いこだわりから、大将を追い出してしまう。怒って帰った大将だが、なぜか数日後再び店を訪れる。実は最近妻が急逝して店が急に暗くなったところに電球まで切れてしまったのだという。そんな大将の目に留まったのは、フィンランドで生まれたというペンダントライトだった。
今日ハルカ(黒島結菜)と西谷(古舘寛治)に届けられたのはドイツで生まれたハート型の名作照明。そのかわいらしさに舞い上がっているところに2人の客が訪れる。年配の男性・古山(塩見三省)と息子ほどの年齢の青年・良太郎(渡辺大知)で、結婚記念の買い物だという。ご両親にプレゼントとはなんと素敵な息子!とハルカは思うが、古山は気分を害したのか店を出て行ってしまう。良太郎が口にしたのは意外な事実だった。
店を訪ねてきたのはボクサー・左京(駿河太郎)。たくましい身体と強そうなオーラにハルカ(黒島結菜)もポーッとしてしまう。照明に興味はないという左京だが、集中できない時はロウソクの火を見ながらひたすら打ち続けるという。そんな左京の目に留まったのは彫刻家イサム・ノグチ作の名作照明。ノグチの反骨精神に満ちた制作秘話を熱心に説明するハルカに左京は励まされ「もう一度チャンピオンになる」と言って出て行ったが…
ハルカ(黒島結菜)がエクラで働くきっかけとなったのは、ある照明と運命的な出会いをしたから。思い出に浸るハルカの目前に現れたのは「人はいつも光を求めている」という西谷(古舘寛治)の決まり文句をそらんじる謎めいた女性(緒川たまき)。彼女は、照明を「この子」と呼び、店内の名作照明について熱く語った挙句(あげく)、「私に似合う照明を教えて」とハルカに言う。なんでも大切な人が「光に奪われた」らしいのだが…
ハルカ(黒島結菜)と西谷(古舘寛治)がとある名作照明を眺めていると、挙動不審な男が!東北からやってきたハルカの父・和也(甲本雅裕)だった。漁師をしている和也は震災以来ギクシャクしていた妻・有香(山下容莉枝)とハルカの関係をなんとか取り持とうとしていた。和也は、思い切って新しい家を建てようと思っていること、そこにハルカの存在を感じられる照明が欲しいと母さんが言っていることをハルカに伝える。