以前、街で見かけた桃子(蓮佛美沙子)の同級生・川上翔子(山下リオ)から病児保育の依頼が入る。川上家を訪ねた桃子が見たのは、学生時代には生徒会長として輝いていた翔子の変わり果てた生活だった。咳をする息子・遼(高橋來)の前で平然とタバコを吸う翔子。5年前、親の反対を押し切り、駆け落ち同然で家を出て遼を産んだものの、夫は翔子と遼を置いて出ていった。女手1人で子供を育てることの困難に、「自分の不遇はすべて遼のせい」と責任を転嫁していた。「産まなきゃよかった」という翔子の言葉にたまらなくなった桃子は、翔子が本当は遼のことを心から可愛がって育てたことを思い出させようと叱咤激励する。そんな中、桃子の家に母・富美子(浅野温子)が現れる。桃子に着せていたワンピースを縫い込んだ手作りのキルトを渡し、桃子に帰ってくるようにと訴えかける。桃子は、心を強く持ち「病児保育を続けたい」と伝えるのだが・・・。